ルノー・日産アライアンスとダイムラーの蜜月は続く

2015年09月07日 08:21

画・ルノー・日産アライアンスとダイムラーの蜜月は続く

スカイラインにベンツEクラスのエンジンを搭載したり、新型SUVのプラットホームとエンジンをベンツから流用したりと、ダイムラーと親密な関係を続けるルノー・日産アライアンスが新たな協業を行う。

 スカイラインにベンツEクラスのエンジンを搭載したり、新型SUVのプラットホームとエンジンをベンツから流用したりと、ダイムラーと親密な関係を続けるルノー・日産アライアンスが新たな協業を行う。

 日産<7201>は、独・ダイムラーと共同出資して、メキシコ中部のアグアスカリエンテスに設立する生産合弁会社「COMPAS」(COoperation Manufacturing Plant AguascalienteS)の新工場建設に着工したと発表した。

 COMPASは総額10億米ドル(1210億円)を投資し、日産のアグアスカリエンテス 第2工場に隣接して新工場を建設する合弁会社だ。日産とダイムラーの持ち株比率は50:50で、2020年までに約3600人の雇用を創出し、当初の年間生産能力は23万台以上を予定している。

 生産するモデルは日産のプレミアムブランド・インフィニティとメルセデス・ベンツが共同開発する「次世代プレミアムコンパクトカー」で、2017年にインフィニティ向けモデル、2018年にメルセデス・ベンツ向けモデルの生産を開始する予定だ。また、北米以外にも世界中の生産拠点で同車の生産を行う予定としている。

 この「次世代プレミアムコンパクトカー」はメルセデス・ベンツ、インフィニティ、それぞれのブランドアイデンティティは守られ、商品のデザインやドライビング特性、仕様においては全く異なるものになるとしている。

 エンジンやプラットホームの共有以外でも両社の協業は展開されている。この4月には、メルセデス・ベンツの1トンピックアップトラックを共同開発予定だと発表している。この新型ピックアップトラックは、日産の新型「NP300」とアーキテクチャーの一部を共有するが、ダイムラーによって設計及びデザインが行われるという。

 ルノー・日産アライアンスとダイムラーの、これらの戦略的協力関係の蜜月はまだまだ続きそうである。まずは、インフィニティとメルセデス・ベンツの「次世代プレミアムコンパクトカー」を楽しみに待ちたい。(編集担当:久保田雄城)