若者の車離れ、そして今年4月に実施された軽自動車税の増税などの要因により、国内の自動車市場全体ではマイナス傾向が続いているが、そうしたなか、輸入車販売が好調さをキープしている。日本自動車輸入組合(JAIA)は4日、8月の輸入車販売台数(日本メーカー車除く)を発表。それによれば、販売台数は前年同月比7.8%アップの1万9692台であり、これで5ヶ月連続でプラスとなった。軽自動車を除く国内での新車販売全体に占める輸入車の比率は9.3%であり、8月としては過去最高であった。また、輸入車販売のうち、環境性能に優れ、エコカー減税を受けられるクリーンディーゼル搭載車の比率は10.77%であり、5ヶ月連続で過去最高を更新している。日本自動車輸入組合はこのことに関して、商品ラインアップが拡大し、選択肢が増えた結果との見方を示している。
8月のブランド別輸入車販売の1位から10位までを見てみると、1位がメルセデス・ベンツで前年同月比0.3%アップの4581台であり、これで6ヶ月連続で首位。6月に発売したワゴン「CLAシューティングブレーク」や去年7月に発売した主力セダン「Cクラス」の新型車などが寄与した。2位はフォルクスワーゲンで、前年同月比16.4%アップの4339台。7月に発売した新型「パサート」の効果が寄与した。3位はBMWで、前年同月比8.4%アップの2919台。4位はアウディで、前年同月比8.0%アップの2116台。8月としては過去最高の販売となった。5位はBMW MINIで、前年同月非10.6%アップの1294台。こちらも8月としては過去最高の販売となった。6位は日産自動車<7201>で、前年同月比27.5%ダウンの1258台。7位はトヨタ自動車<7203> で、前年同月比20.0%ダウンの948台。8位はボルボで、前年同月比1.8%ダウンの904台。9位はポルシェで、前年同月比126.1%アップの529台。10位はジープで、前年同月比6.8%アップの486台という結果であった。
このうち、2位のフォルクスワーゲンは好調に推移したが、首位のメルセデスには242台届かなかった。15年連続で輸入車年間販売トップの座を守り続けているフォルクスワーゲンだが、8月までの累計販売は3万8204台であり、4万1634台を販売した首位メルセデスとの差は3430台に広がっている。(編集担当:滝川幸平)