ダイハツから“スズキ・ハスラー”のシェアを狙う新型「キャスト・アクティバ」登場

2015年09月11日 07:44

Dauhatsu CAST Activa

新型ダイハツ・キャストの3バリエーションのなかで,最大の販売シェアを狙う“スズキ・ハスラー”をターゲットとする「キャスト・アクティバG“SA-Ⅱ”4WD」、車両価格は154.4万円

 ダイハツが8月からしきりにティーザーキャンペーンを行なっていた新型軽自動車「キャスト」が発表された。事前の情報では、やたらと売れているスズキ・ハスラーの対抗馬だと思われていたが、3つの異なった個性で、ハスラーだけでなく、アルトターボRS、ホンダN-ONEをまとめてライバル視して勝負を挑んでいるようだ。

 3つの異なる個性とは、多様化するユーザーニーズに応える「アクティバ」「スタイル」「スポーツ」のバリエーションである。

 なかで注目はスズキ・ハスラーを完全にターゲットとした「キャスト・アクティバ」だ。力強さと立体感のあるクロスオーバーSUVテイストが満載のエクステリアで、ハスラーを追撃する。下回りをプロテクトする力強い印象の樹脂ガーニッシュや、 アクティブな印象の165/60R15の大径タイヤを採用、ガンメタリック塗装のロアボディやサイドドアモール、専用グリルなどでアクティブさのなかに上質感を与えた。

 同時に、サスペンションの変更などにより、最低地上高を他の2つのバリエーションに比べ、30mm高い180mmとすることで、雪道や山道での走破性を大きくアップさせた。また、ぬかるみなどの滑りやすい路面でタイヤが空転した場合に作動し、空転した車輪に制動力、 グリップ側の車輪に駆動力を与え、発進をサポートする「グリップサポート制御」や、本格的なクロスカントリー4WDなどが装備する、滑りやすい下り坂などで、ドライバーがブレーキ操作をしなくても一定の車速を維持。フットブレーキによるタイヤのロックを防ぎ、安定した降板をサポートするダウンヒルアシストコントロール(DAC)を4WD車に装備した。

 一方、プレーンな「スタイル」は、ディテールにこだわった都会的なテイストのエクステリアが特徴だ。ホンダN-ONEの洗練されたセンスに対抗しているように思える。また、10月末発売予定の「スポーツ」は、コイルスプリング(フロント/リヤ)のばね定数や前後ダンパーの減衰力の 最適チューニングで、高い操縦安定性を実現しているという。7速マニュアルモードのパドルシフトを搭載し、MOMO製革巻ステアリングホイール(レッドステッチ・ メッキオーナメント・シルバー加飾付)を採用し、スムーズなシフトチェンジとスポーティなドライビングフィールを実現。16インチタイヤ&ホイールの採用で、操縦安定性の向上とともに、ダイレクトな操舵感を得たという。

 販売価格(税込み)はアクティバが122.04万円~164.7万円、スタイルが122.04万円~164.16万円(スポーツは2015年10月末に発売予定で価格は未定)。月間販売目標は5000台であり、その内訳を同社は「アクティバが2500台、スタイルが2000台、スポーツが500台」と見込んでいる。

 キャストの車両寸法は全長3395×全幅1475×全高1600mm(アクティバは1630mm)で、ホイールベースは2455mm。新型ムーヴに比べて全高は30mm短いが、その他の寸法は新型ムーヴと変わらない。

 すべてのモデルにFFと4WDをラインアップし、エンジンも直列3気筒のNAとターボから選択可能だ。直列3気筒のKF型エンジンは、新型ムーヴからトレード。自然吸気エンジンの最高出力は52ps(38kW)/6800rpm、最大トルク60Nm/5200rpm、JC08モード燃費は30.0km/リッターを実現した。ターボチャージャー付きエンジンも用意しており、同エンジンの最高出力は64ps(47kW)/6400rpm、最大トルク92Nm/3200rpmで、JC08モード燃費は27.0km/リッターとなっている。(編集担当:吉田恒)