民主党の野田佳彦前総理は14日のブログで、「民主党は何でも反対の抵抗野党ではない」と立ち位置を説明し「今国会で成立した89本の法律や条約のうち、70本は我が党も賛成している(11日現在)。安全保障政策についても、一貫して現実的かつ責任ある対応をしてきた」としたうえで「安保法案は廃案に」と訴えている。
野田前総理は「安倍内閣は安全保障関連法案については、強行採決も辞さずという構え。この法案は専守防衛に徹してきた原則を大きく変更し、日本が武力攻撃を受けていない場合(我が国と密接な関係にある他国に対する武力攻撃の発生)でも、自衛隊が海外で武力行使できるようにするもの。本来なら、国民の過半数の賛成を得て憲法改正するのが筋ですが、憲法の解釈を変えて集団的自衛権の行使を認めようとしている」と、まず、手法が間違っていることを指摘。
野田前総理は「個別的自衛権の範囲でどこまで対応できるかは大いに議論すべき。その枠内ではどうしても限界があるとするなら、堂々と憲法改正の議論に進むのが順序」と憲法改正手続きを行い、国民の審判により過半の支持を得て、改めるべきは改めるべきだと正論を展開。
「憲法改正に匹敵するような憲法解釈の変更を、一内閣が独断で国民の理解もなく強行することは大きな間違い」と改めて、釘を刺した。また、「法案審議のヤマ場は今週。民主党は廃案を目指して全力で戦います」と宣言している。(編集担当:森高龍二)