過去のPKO時より公明支持層は冷静と山口代表

2015年09月16日 10:57

公明党の山口那津男代表は15日の記者会見で政党の最大支持母体である創価学会関係者らからも反対の声が上がっていることについて「国民の間には、支持母体も含めて、いろいろな意見があるのは事実だ。(過去に)PKO法案でも、有事法制法案でも、そうした議論があった。私たちの実感では、その時より、我が党の支持層の間では、むしろ冷静な受け止めが多いと感じている」などとした。

 また山口代表は「法案成立後、それをどう実行していくか、国会などでの議論に配慮しながら、政府の実施体制やルールにどう反映させていくか、ということは政府、与党で丁寧に、その後も対応していく必要がある」と語った

 また、違憲法案として安保法案に強く反対している民主党などの野党が、法案審議が足りていないと強く採決に抗議していることに「安保法案を廃案にすると決め込んでいる野党にすれば、審議が足りないと言い続けるのが過去の例である」と反対するために『審議が足りない』と言い続けているに過ぎないかのような認識を示した。

 山口代表は「重要法案の過去の審議例に照らし合わせながら客観的に議論が尽くされているかどうか、最終的に国会が立法府として判断しなければならない。決めるべき時には決めるというのが国会のあるべき方向だ」とした。

 しかし、重要法案の審議例で10本の法案を一本化し、しかも、総理はじめ安保法案担当大臣の中谷元防衛大臣の国会答弁が撤回や修正など、ころころ変わる中で、特に、参院で議論が深まる中、こうした状況が生じること自体、異例で、法案は客観的にみても議論が尽くされたといえない状況だ。

 それでも、山口代表は「与党として、今週中の(安保法案)成立をめざす方向できたので、最後まで、その方向で尽くし、採決できるような環境を整えるべきだと思っている」とした。(編集担当:森高龍二)