フランクフルトモーターショーにおいて、マツダはクロスオーバーのコンセプトモデル「マツダ越 KOERU」を世界初公開した。「マツダ越 KOERU」は、マツダの新世代技術「SKYACTIV TECHNOLOGY」およびデザインテーマ「魂動(こどう)Soul of Motion」を全面採用しながら、スポーティで洗練されたスタイリング・走りを実現したクロスオーバー車であり、成長著しいクロスオーバー市場に向けたマツダの新提案である。
ショーの会場でプレスカンファレンスに登壇したマツダの小飼雅道代表取締役社長兼CEOは、「KOERUは、ここ欧州だけでなく、グローバルに成長を続けるクロスオーバーSUV市場におけるマツダの新たな挑戦です。その名が示すとおり、このコンセプトモデルは、“既存の概念・枠組みを越える(KOERU)”ことを意図しています」と語り、グローバルマーケットに向けた戦略車と位置づけた。
諸元の内容は明らかになっていないが、ボディサイズは全長×全幅×全高4600×1900×1500mm、ホイールベース2700mmとし、SUVとしては低く構えたボディに21インチホイール+265/45R21サイズの大径タイヤを装着している。
マツダはモーターショーで公開するコンセプトモデル名に漢字1文字を使うことが多い。2011年にジュネーブショーで発表したSUV「勢 MINAGI」は、その後CX-5として発売された。今回の「越 KOERU」はCX-5よりも大きなボディを持っているため、現在北米で販売されているCX-9の後継だというのがもっぱらの噂だ。「越 KOERU」に搭載するパワーユニットなどの詳細は発表されていないが、得意のディーゼルターボを搭載して登場するのはあきらかだ。ショーモデルは5シーターとされているが、市販化に際して3列シート仕様のラインアップも噂されている。
CX-9がグローバルで市販化されれば、マツダのクロスオーバーSUVは、CX-5、CX-3へ続く強力な布陣となる。(編集担当:吉田恒)