自民党の山本一太元北方沖縄担当大臣が内閣不信任案で1時間45分にわたって提案理由説明を行った民主党の枝野幸男幹事長の「立憲主義についての主張には説得力があった」とブログで評価した。
山本参院議員は参院安保特別委員会委員でもあったが、枝野幹事長の提案演説について「いわゆる『フィリバスター』(演説を長時間続けて議事進行を妨害する戦術)だ。参院議員会館事務所で作業をしながら、枝野幹事長の演説を院内テレビで見た。(というより聴いた。)」と紹介。
「枝野氏とは外交安保政策はもちろん、経済政策についても、社会保障政策についても、かなり意見が違う。安倍総理に対する評価は、恐らく『真逆』と言っていいだろう。が、しかし、衆院本会議での演説には中身があった」と表現した。
山本参院議員は「何でも長く喋ればいいというものではない。独りよがりに興奮しても、メッセージが強まるわけでもない。自分をカッコよく見せようとする芝居がかった演技なんて、同僚議員にも、国民にもすぐに見抜かれてしまう。なるほど、同じ『フィリバスター』でも、人によってこんなに違う。政治家として、ちょっぴり勉強になった」とやはり、評価した。
枝野幹事長はこの時の内閣不信任案提案理由説明で「政府は『安全保障環境が変わったから憲法解釈を変更できる』と強弁をしている。これを無条件に認めたのでは、時の政権の判断で憲法を勝手に解釈することになり、憲法の意味がなくなる」と述べ「衆議院の審議で中谷元防衛大臣は、現在の憲法をいかにこの法案に適用させていいのかという議論を踏まえ閣議決定を行ったと、この内閣は恐ろしいことに、『憲法は法律の下にある』とこんなことを堂々と国会の審議でおっしゃる」
「国民の過半数の賛成を得て実施する憲法改正手続きをせず、一内閣の独断で憲法解釈を変更しているのは、立憲主義に反する暴挙」など、これまでの自民党リーダーはじめ、「集団的自衛権の行使は憲法違反」と歴代言い続けてきた内閣法制局長官の発言もとりあげ、「なんで急に今度の長官になったら変わるのか」と提起するなど、一般国民に伝わり易い展開で語り、立憲主義に反する行為になることを訴えていた。(編集担当:森高龍二)