菅直人元総理は原発の安全性を確保するのに、テロからの攻撃を防御するには自衛隊を常駐させておく必要があるとの考えを示した。原発コストに絡めての話の中で、触れた。
菅元総理は「原発はテロなどの攻撃にも弱く、破壊されれば広島、長崎原爆以上の放射性物質が降り注ぎ、広範囲の避難が必要となる」と指摘したうえで「それを防ぐには自衛隊を常駐させる必要があり、安全保障上も問題がある」と提起した。
また、コスト問題で「原発は40年から50年後には使われなくなっているだろう」と予測。「最大の理由は経済性」で「原発は順調に稼働しているときにはコストが低く見えるが、廃炉や使用済み燃料の処理費が膨大にかかる。その上、安全性を高める為に新規の原発の建設費も高騰している。事故が起きれば莫大の補償費がかかる」などをあげたが、さらに、テロからの防御の必要性もあげた。
菅元総理は、それでも原発を続ける業界の姿勢について「莫大な利益を受け続けてきた原子力ムラの目先の既得権益」を背景にあげ、「世界は再生可能エネルギーへの転換が主流になっている。日本の原子力ムラはそれを邪魔してでも原発復帰を狙っている。狂気としか思えない」と問題の根深さを指摘した。(編集担当:森高龍二)