新型ミニ クラブマンは大きくなってもミニなのか?

2015年10月04日 15:46

画・新型ミニ・クラブマンは大きくなってもミニなのか

新型ミニクラブマンは、従来のミニとは一線を画した新しいモデルであり、ミニ 3ドアや5ドアに代表されるプレミアム・スモール・コンパクト・セグメントでは無く、一回り大きいプレミアム・コンパクト・セグメントだ。

 BMWは、新型ミニクラブマンを、11月7日より、販売を開始すると発表した。一回り大きくなったミニクラブマン。観音開きのリアドアなどミニのオールドファンには相変わらず堪らないアイテムを備えている新型だ。

 新型ミニクラブマンは、従来のミニとは一線を画した新しいモデルであり、ミニ 3ドアや5ドアに代表されるプレミアム・スモール・コンパクト・セグメントでは無く、一回り大きいプレミアム・コンパクト・セグメントだ。同セグメントに相応しい上質な素材と充実した装備を採用している。

 ミニクラブマンは、1969年にスタイリッシュなデザインと高い機能性を融合したシューティング・ブレークのコンセプトにより、初代モデルが誕生している。

 リアの観音開きドアを継承しつつ、2007年にはBMWグループとして初めてのミニクラブマンが誕生している。今回発表されたミニクラブマンは、BMWグループでの二代目のモデルである。

 先代モデルと比べ、全長を290mm、全幅を115mm拡大したボディ・サイズにより、のびやかで流麗、かつ、成熟した落ち着きのある独特のデザインとなっている。ミニのデザイン・アイコンである丸型ヘッドライト、六角形のフロント・グリルを継承し、ミニらしさを表現しつつ、全幅を拡大した事により、ゆとりが感じられるデザインとしている。

 エクステリアの随所にクロームを用いる事により、上質感も演出している。また、リアにおいては横型のテール・ライトを採用し、スプリット・ドアと相まって、リア・デザインを個性的なものにしている。インテリア・デザインにおいては、ミニクラブマン専用のしいデザインを採用し、エクステリア同様にインテリアにおいてもクロームの採用やハイグロス・ブラック仕上げにより、上質感を演出している。

 ボディ・サイズの拡大により、従来モデルに比べ、リア・シートを中心に室内空間が広くなり、快適性を飛躍的に高め、さらにトランク容量も360L確保している。ラッゲージ・フロアを2段階に調節できるストレージ・コンパートメント・パッケージや40:20:40分割可倒式リア・シートを採用することで、様々なニーズにフレキシブルに対応できるだろう。
 
 しかし、大型化してセグメントを上げることは善なのだろうか。スモールサイズでスタートし肥大化していくというのは、VWのゴルフやホンダのシビックのようにコンパクトカーの宿命なのだろうか。それによって失われるものは多くはないのか?肥大化したゴルフの代わりにポロが用意され、シビックの代わりにフィットが用意される。

 ミニもその道を歩むのだろうか。ミニの代わりに用意される車名はミニ・ミニか?冗談はともかくミニのよさは上品なコンパクトさだと感じている筆者には、ちょっと寂しい気もするのだが。価格は税込み344万円から384万円までとなっている。(編集担当:久保田雄城)