ところが1時30分頃からアッという間にプラスに転じ、18300円も突破して1時40分に18350円の高値をつける。120円を割っていたドル円レートが円安方向に大きく動き、第2四半期決算発表シーズンたけなわの小売セクターの銘柄が株価を上げていた。プラス100円前後、18300円の少し下の水準で動き、2時に内閣府から8月の景気動向指数速報値が発表される。一致指数は前月比-0.6ポイントの112.5、先行指数は-1.5ポイントの103.5で、どちらも2ヵ月連続のマイナスとふるわない。午前はほぼ高値引けだった香港ハンセン指数は上げ幅を拡大して午後の取引再開。2時台の日経平均も18300円を再び突破して高値を更新する。第三次安倍改造内閣の閣僚名簿が発表される。主要閣僚など9人は留任し、新設の「一億大臣(一億総活躍担当大臣)」には加藤勝信・内閣官房副長官が就任した。終盤は2時35分に18379円の高値を取った後、ほぼ18300円台半ばで推移。香港は大幅高で心配なし。そのまま波乱なく終了して136円高の18322円でTOPIXとともに6日続伸した。
日経平均終値は136.88円高の18322.98円、TOPIX終値は+17.33の1493.17。売買高は23億株、売買代金は2兆5804億円。値上がり銘柄数は1271、値下がり銘柄数は539。26業種が上昇し、その上位は鉱業、鉄鋼、卸売、非鉄金属、石油・石炭、その他金融など。空運、医薬品、繊維、その他製品、倉庫、サービス、精密機器の7業種が下落した。
8日の日経平均は7日ぶりに反落。NYダウは122ドル高で4日続伸。東京の6日続伸やヨーロッパ市場の小幅高を受けて高く始まっても、エネルギー庁エネルギー情報局(EIA)が原油、ガソリンの在庫統計の大幅増を発表して原油先物価格が一時2ドル近くまで下落するとマイナスまで急落し、原油先物が下げ幅を圧縮すれば再びプラスに浮上するという乱高下。NASDAQ、S&P500は反発した。金先物も長期金利も上昇。日銀追加緩和の見送りで円高ドル安になりドル円は120円近辺、ユーロ円は134円台後半で、CME先物清算値は18345円だった。
11月4日の郵政3社の新規上場の公募仮条件が決定。日本郵政<6178>が1100~1400円、ゆうちょ銀行<7182>が1250~1450円、かんぽ生命保険<7181>が1900~2200円。仮条件の上限なら市場からの資金吸収規模は合計1兆4362億円で、時価総額は13兆567億円という巨額。ノーベル化学賞は、さすがに日本人の3日連続受賞とはいかなかった。この日は村上春樹氏が毎年、期待されている文学賞の発表。
取引時間前に8月の機械受注が発表され、市場予測の+3.0%を大きく下回る-5.7%とネガティブサプライズ。8月の国際収支の経常収支は1兆6531億円の14ヵ月連続の黒字。貿易収支は3261億円の赤字だったが、同時発表の9月上・中旬の貿易収支は476億円の黒字。日経平均は12円安の18310円で始まる。TOPIXもマイナス。直後にプラスになっても瞬間タッチしただけで、午前9時7分に18252円まで下げる。しかし9時30分までに18300円台を回復してプラス圏に浮上し、10時15分には18400円にタッチ。TOPIXは1499.64まで上がり1500の大台まであと0.36に迫った。国慶節休暇が終わり上海市場の取引が8日ぶりに再開。始値は3.38%高の大幅続伸で始まり、その後も+2%台後半から+3%台で安定的に推移。香港市場の株高に加え、トゥーユーユー氏が中国人初の自然科学系のノーベル賞、医学・生理学賞を受賞したので、上海は医薬・バイオ関連の関連銘柄にストップ高続出。しかし東京は「戻り待ち」なのか逆に下げるばかり。TOPIXとともにマイナス圏に落ちて18300円も18200円も割り込み、1時間余りで200円も安くなる。11時26分に18179円のこの日の安値をつけ、前引けは123円安の18199円だった。
三鬼商事から9月の東京都心部5区のオフィス空室率が発表され、4.53%で6年11ヵ月ぶりの低水準。賃料も0.59%上昇した。上海は+3.8%の大幅高で午前中の取引を終了。後場の日経平均は少し高く18200円台で再開するが、前日終値より100円以上も安く18200円を軸にもみあうなど依然軟調。6日続伸後のいわゆる「高値波乱」だけではなさそう。1時30分に東京商工リサーチから発表された9月の企業倒産は前年同月比19%減の673件だが、第一中央汽船の倒産が響き負債総額は約2倍。4~9月は13%減で上半期は7年連続減で、バブルのピークの1990年度以来約25年ぶりの低水準。1時30分頃まではおおむね18200円台を保っていたが、ドル円が円高に振れると1時30分頃から18100円台に下がり、1時57分に18121円の安値をつけた。
2時に9月の景気ウォッチャー調査の結果が発表された。現状判断は前月比1.8ポイント低下の47.5。2ヵ月連続の悪化で街角景気は冷え込んでいる。コメントは「中国経済に係る動向の影響等がみられるが、緩やかな回復基調が続いている」。先行判断は前月比0.1ポイント上昇の49.1で4ヵ月ぶりに改善した。機械受注に続いて悪い数字が出たが、上海が再開後もおおむね+3%台後半で安定的に推移すると日経平均も下げ止まり。2時台は18100円で上がったり下がったりを繰り返し、大引け後の8月期本決算発表を控えたファーストリテイリング<9983>が安く日経平均の足を引っ張る。上海は静かでおとなしい。「爆買い期待」の中国の国慶節休暇が終わって東京市場の小売、サービスのインバウンド関連銘柄も利益確定売り。それでも終盤は下げても安値を更新することなく181円安の18141円で終了。TOPIXともども7日ぶりに反落した。3時に発表されたファーストリテイリングの決算は増益でも市場予測を下回り、日経平均先物日中取引は安値引け。上海総合指数はノーベル賞慶祝相場で2.96%も上昇。前回、莫言氏の文学賞受賞翌日の2012年10月12日は0.1%しか上昇しなかった。自然科学系はやはり株価インパクト大。
日経平均終値は181.81円安の18141.17円、TOPIX終値は-11.77の1481.40。売買高は23億株、売買代金は2兆6182億円。値上がり銘柄数は569、値下がり銘柄数は1235。プラスは9業種で上位はパルプ・紙、海運、鉱業、不動産、鉄鋼、証券など。マイナスは24業種で下位は空運、小売、医薬品、食料品、水産・農林、精密機器などだった。