【今週の振り返り】2万円台で年初来高値を更新し531円上昇した週

2015年05月23日 20:31

0205_006

2万円はタッチするだけでなく、安定的に乗せないと本物ではない。その意味では6日続伸して次のステージに入ったと言えるか?

 18日の日経平均は高値引けで続伸。前週末15日のNYダウは20ドルの小幅続伸。5ヵ月連続マイナスの鉱工業生産指数、ミシガン大学消費者態度指数など朝方発表の経済指標は揃って市場予測を下回りふるわなかったが、長期金利が低下して金利上昇への警戒感が後退した。それでも上値は抑えられた。NASDAQは小反落、S&P500は連日の史上最高値更新。CME先物は19800円台の時間帯が長く清算値は19795円。18日朝方のドル円は119円台前半でやや円安方向。

 取引開始前に発表された3月の機械受注は2月比で+2.9%で市場予測を上回った。日経平均は33円高の19766円で始まるが、序盤は少し値を下げる。TOPIXは1610台に乗せて堅調。それでも日経平均は午前9時10分頃に25日移動平均19778円を抜き19800円台に乗せる。前週は25日線が上値のレジスタンスラインだったが、今週は下値のサポートラインに変貌するか? ドル円が109円台後半まで円安が進行し、9時45分には19849円まで上昇。その後はほぼ19830円プラスマイナス20円の範囲で動き、19800円台を堅持。TOPIXも1610台堅持。前引けは+84円の19817円だった。

 後場は上げ幅を100円以上にひろげて再開し、高値を更新しながら上昇。4月のマンション販売動向は首都圏-7.6%、近畿圏-2.7%で低迷が続く。この日は大型の日本株投資信託「野村日本企業価値向上オープン」(野村アセットマネジメント)の新規設定が大きなトピックで、その期待が日経平均を押し上げ午後1時54分に19887円まで上がる。3月の鉱工業生産指数確報値は速報値よりも0.5ポイント悪い-0.8%だが影響は限定的。前週末にメガバンク2行が決算を発表した銀行株、損保3銘柄が今週発表の保険株が高い。2時台は19850~19880円のレンジで安定的に推移し、さらに最後の一押しがあり157円高の19890円の高値引け。1620台に乗せたTOPIXもJPX日経400も高値引けだった。

 日経平均終値は157.35円高の19890.27円、TOPIX終値は+19.55の1626.66。売買高は27億株、売買代金は2兆6326億円。値上がり銘柄数は1299、値下がり銘柄数は479。32業種が上昇し、上位は保険、銀行、パルプ・紙、非鉄金属、卸売、陸運、鉱業など。下落はサービスの1業種だけだった。

 19日の日経平均は3日続伸し終値も2万円台に乗せた。週明けのNYダウは3日続伸で26ドル高。ギリシャ懸念によるヨーロッパの株安と手がかり難で午前中はもみあったが、シカゴ連銀のエバンス総裁が「利上げは来年まで待つべき」と発言すると午後は18325ドルまで上昇し取引時間中の史上最高値を更新。終値ベースでも3月2日以来の史上最高値を更新して終えた。NASDAQは反発しS&P500も史上最高値更新。CME先物清算値は20005円と2万円乗せ。朝方のドル円は120円近辺で「2万円チャレンジ」の条件が整った。

 日経平均は86円高の19977円で始まり、TOPIXは1630台に乗せた。序盤は19999.50円まで迫りながら絶妙な「寸止め」で2万円にタッチできず、午前9時36分に19946円まで下げる。10時を回ると先物が2万円に戻り、10時10分にようやく2万円を突破した。突破後は11時6分の20027円が高値だが2万円は割らない、いったん突き抜ければ下値サポートになるのが「心理的節目」。前引けは日経平均は146円高の20036円で、TOPIXは1634。上海市場の堅調を受け、後場は高値を取って20049円で再開し、前場同様に2万円の少し上の水準を保って小動きする。午後1時30分すぎに20050円を超えて上値を試し、2時3分に20087円の高値を取る。TOPIXは年初来高値更新。その後は20050円前後を維持し、大引けで下げたが136円高の20026円で、4月28日以来3週間ぶりの終値2万円台で終えた。

 日経平均終値は136.11円高の20026.38円、TOPIX終値は+6.67の1633.33。売買高は25億株、売買代金は2兆7137億円。値上がり銘柄数は1242、値下がり銘柄数は514。上昇セクターは25業種で上位は証券、水産・農林、その他金融、食料品、空運、陸運、小売など。銀行はプラスマイナスゼロ。下落セクターは海運、倉庫、輸送用機器、その他製品、パルプ・紙、不動産、鉄鋼の7業種だった。