日経BPコンサルティングは、全国の乗降者数上位300駅を対象にした「全国主要300駅 LTE/4G通信速度調査」を実施し、その結果をまとめた。調査の結果、iPhone 6sのデータ通信のダウンロード速度はソフトバンクが1位で、アップロード速度はNTTドコモが1位だった。
この調査は、2015年10月13日から10月19日にかけて、全国47都道府県のうち地下鉄を除く、JR、私鉄の乗降者数の多い駅から300カ所を選び、iPhone 6sによるLTE/4Gによるデータ通信速度に関する調査を実施した。乗降者数上位300駅の選定に際しては、全国のJR各社、私鉄の公開データを基にした。
調査対象端末として、各キャリアから、NTTドコモ「iPhone 6s」、KDDI(au) 「iPhone 6s」、ソフトバンク「iPhone 6s」の3機種を選び、昨年と同じく「RBB TODAY SPEED TEST」アプリにてデータ通信速度を計測した。いずれの駅も、上りホームの中央を測定ポイントとして指定し、同一地点で各3回計測を行い、平均値を記録。またその際の接続通信方式についても把握した。
今回の調査では、3事業者とも300駅全てでLTE/4Gがつながった。その300駅でのiPhone 6sのデータ通信のダウンロード速度の平均が最も速かったのは、ソフトバンクだった。全国において、ソフトバンクが44.96Mbpsで最速。次いで、KDDI(au)の42.35Mbpsという結果となった。
大量のWeb画面をブラウジングしたり、写真や動画などのコンテンツを閲覧したりする際には、ダウンロード速度が速いほど有利である。ソフトバンクは、プラチナバンドLTEを含んだ「SoftBank 4G LTE」(FDD-LTE方式)の対象エリアの拡大に加えて「SoftBank 4G」(TD-LTE方式)に対応した2層による高速通信が可能な「Hybrid 4G LTE」のネットワーク強化の取り組みが活かされて、今回のダウンロード速度No.1という結果をもたらしたと考えられるとしている。
一方、アップロード速度の平均が最も速かったのは、NTTドコモで13.09Mbps。次いでソフトバンクが12.91Mbps。NTTドコモはiPhone 6sの発売に合わせて、6s向けにダウンロード速度最速の262.5Mbpsのサービスの提供を開始しているものの、提供場所が現時点まだ限定されていることもあり、主要300駅における平均のダウンロード速度でNTTドコモが最速という結果には結びつかなかったとしている。(編集担当:慶尾六郎)