アウディ最量販車種「A4」新型にスイッチ、グローバルDセグメントの覇者を目指す

2015年10月31日 17:28

Audi A4_TMS

アウディA4クワトロ仕様は、2リッター直列4気筒のTFSI(直噴ガソリンターボ)ユニットが搭載。アウトプットは252ps(185kW)とハイチューン。従来の2リッターエンジンの211psから出力を大幅に向上させた

 クルマの大きさ&価格で分けるワールドワイドな指標で、プレミアムDセグメントといえば世界的に激戦区だ。圧倒的なブランド力を誇示する「メルセデス・ベンツ Cクラス」を筆頭に、大規模なマイナーチェンジを実施した「BMW3シリーズ」や「ジャガーXE」、そしてダウンサイジングターボを新搭載した日本の「レクサスIS」など魅力的なモデルが揃っている。

 ドイツ本国で、この7月にフルモデルチェンジ、発表した新型「AUDI(アウディ)A4」は、メルセデス・ベンツCクラスやBMW3シリーズと真っ向からぶつかる同社主力車種だ。従来型に較べて、見た目の印象がシャープになっただけではない。室内はより広く、安全性はより高く、そして環境性能と燃費もアップしたとされる。セダンに加えて、クラス随一というラゲッジスペースを備えたアバント(ステーションワゴン)が同時発表された。その「AUDI A4」が、東京モーターショーにおいて日本初公開となった。

 発表された概要によると、ボディサイズは全長×全幅×全高4726×1842×1434mm、ホイールベースは2820mmとやや大きくなったものの、車重は最大で120kgも軽量化されている。

 セダンのエクステリアは、典型的なセダンのプロポーションを踏襲しながら、フロントグリルやヘッドライトを最新のアウディトレンドでまとめ、アウディらしさを強調。先進のアウディ車が持つスタイリッシュな造形に磨きがかけた。

 開発の過程で、プライオリティが置かれたのはCO2の排出削減だ。走行時空気抵抗を減らすために、あらゆる努力を払ったという。新型セダンは、クラス最高の空気抵抗係数Cd値0.23を達成。アバントもCd値はわずか0.26だ。

 日本導入モデルが搭載するパワーユニットは、出力が異なる2種類の2リッターガソリンエンジンターボ。両仕様ともエンジンは2リッター直列4気筒TFSI(直噴ガソリンターボ)ユニットが搭載される。パワー&トルクはFF(前輪駆動)仕様が190ps(140kW)/32.7kg.m(320Nm)、クワトロ(四輪駆動)仕様は252ps(185kW)/37.8kg.m(370Nm)とチューンが異なる。従来型のA4と比べると、FF用ユニットは、新しい燃焼方式を採用することで燃費効率を大幅に改善しており、クワトロ用ユニットは、従来の2.0 TFSIエンジン(211ps)から出力を大幅に向上させた。トランスミッションは、7速Sトロニック(7速オートマティック)。

 安全装備が充実していることも新型の大きなアピールポイントだ。車線逸脱を防止するレーンキープアシスト。ストップ&ゴー機能付きアダプティブクルーズコントロール。渋滞時に自動操舵で動くトラフィックジャムアシスト。駐車を容易にしてくれるパーキングアシスト。合流の時などに他車の接近を知らせるクロストラフィックアシスト。非常に充実し豊富な装備といえる。(編集担当:吉田恒)