ここ数年、急激な関心の高まりをみせ、今ではヴァレンタインの経済効果に並んだとされているハロウィン。今年はハロウィン当日が土曜日と、曜日の巡りにも恵まれたこともあり、例年にない盛り上がりをみせた。各地のハロウィンパーティやパレードの盛況ぶりを、テレビニュースなどで目にした人も多いことだろう。あるいは当日、そのパーティやパレードに仮装して参加したという人もいるかもしれない。こうした盛り上がりに眉をひそめる人、あるいは否定的な意見を持つ人もいるが、ここではハロウィンの「急激な盛り上がり」の是非は置いておいて、それが及ぼす経済効果に注目してみたい。
25日、日本フードサービス協会が10月の外食売上高(全店ベース)を発表。それによれば、売上高は前年同月比5.0%増であり、これで4ヶ月連続で前年を上回った。10月は天候にも恵まれたこと、また前述のハロウィン効果などにより、各業態が好調に推移した。
業態別では、「ファストフード」は同3.8%増。内訳を見てみると、ハンバーガーチェーンなどの「洋風」が同2.5%増、牛丼などの「和風」が同8.5%増といずれも前年を上回った。また客単価も同3.7%増と引き続き前年を上回った。「ファミリーレストラン」は同7.0%増と、30ヶ月連続で前年を上回った。内訳を見てみると、「洋風」が同5.7%増で、品質を訴求した高単価商品、お手頃感を訴求した低価格商品ともに好調に推移した。「和風」は同8.6%増で、メニューの見直しなどにより客数、客単価が伸長したことが寄与した。「焼肉」はファミリー層の客数が増加したことにより、同14.8%増と大きく伸長。そのほか、「中華」も堅調に推移した。「ディナーレストラン」は同11.8%増と、ハロウィン効果もあって今年一番の対前年度増加率となった。一方、「パブ・居酒屋」は同1.9%減で、居酒屋で店舗削減が続いていることが影響した。内訳を見てみると、「パブ・ビアホール」は屋外イベントやラグビーW杯の集客が好調に推移し、同3.8%増。しかし「居酒屋」は同3.0%減であり、12年4月以降、前年を下回り続けている。(編集担当:滝川幸平)