福井地裁が24日、関西電力高浜原発3号機、4号機の再稼働差し止めの仮処分を取り消したのを受け、脱原発弁護団全国連絡会の大飯・高浜原発差止仮処分弁護団共同代表の河合弘之・海渡雄一両氏は「東京電力福島第一原発事故の深刻な被害から何も学ぼうとしない、極めて不当な決定であり、原発周辺住民が事故によって被害を受けることを容認していると言わざるを得ない」と厳しく問題を提起する声明を出した。
また「年末が押し迫った常識外れなこの時期に出した本決定は高浜原発3号機、4号機の再稼働スケジュールに配慮した、結論ありきの決定であると言わざるを得ない」とも批判。「高浜原発3号機、4号機が再稼働し重大事故を起こした場合、その責任の重要部分は再稼働を許した3人の裁判官にあるということになる」と判断の重さを提起した。
3人の裁判官とは同地裁の林潤裁判長、山口敦士裁判官、中村修輔裁判官を指す。声明では「豊かな国土とそこに根を下ろした生活を奪われたくない、子ども達の未来を守りたいという国民・市民の思いを遂げ、ひいては失われた司法に対する信頼を再び取り戻すため、最後まで闘い抜く」と決意表明もしている。(編集担当:森高龍二)