厚生労働省は年金受給者のうち健在確認が把握されていなかった7207人について確認調査した結果、6885人は健在だったが、233人は死亡、89人は所在が確認できなかったと26日までに発表した。
このため死亡や行方不明の322人については今年8月定期支払いまでに順次差し止めをし、現在は給付していないという。差し止めの年金月額は平均9万4千円で、最高29万4千円、最低2千円だった。
差し止め件数の最も多かったのは大阪の48件、次いで東京31件、兵庫の25件、埼玉・神奈川の各28件、福岡・京都の各17件だった。
過払いについては「債務者に順次年金の返還手続きを進めている」という。また「不正受給の可能性が疑われる場合は関係官署と協議し、悪質と判断されるケースは被害届の提出等の対応も順次行っている」(厚生労働省)。
また、今後の対応について「現況届により生存確認している年金受給者については引き続き住民票コードの収録を進めることにより住基ネットによる生存確認への切り替えを進めていく。平成28年度には現況届による生存確認を行うに際し、住民票の添付を求め届出がない場合には必要に応じて年金の差止めを含め対応を行う」意向。(編集担当:森高龍二)