日本共産党の志位和夫委員長は夏の参院選で、自民・公明とその補完勢力を少数派に転落させることが大事だとして「32ある1人区で、安保法制(戦争法)の廃止、立憲主義の回復という大義を掲げて野党が選挙共闘をしっかりやり、自公に打ち勝っていく事が大事だ」と10日のNHK番組で語った。
志位委員長は「全国規模で1人区での野党共闘を行うには、中央段階で政党と政党が真剣な協議をし、しっかりとした合意をつくることが必要になる。そのための取り組みをしていきたい」と語った。
また、日本共産党として69年ぶりに国会開会式に出席したことについて、方針転換の理由を司会者に聞かれ「現行憲法の厳格な遵守という立場から、開会形式(戦前の大日本帝国憲法のやり方をそのまま踏襲している)と内容(天皇のお言葉)の問題から開会式の改革を求めてきた。以前は天皇のお言葉の中に国政に関する政治的発言が含まれていたが30数年間、それはなくなっている」と、出席することにした理由にあげた。
また安倍晋三総理が憲法改正に「緊急事態条項」をあげていることに「大変危険だと思っている」と警戒した。
志位委員長は「憲法9条改正の突破口にするというだけのものではなく、自民党の憲法改正草案には緊急事態条項で、総理は緊急事態を宣言する。宣言が発せられた時には内閣は法律と同一の効力を有する政令を制定することができるとしており、地方自治体への指示ができる」などをあげ「これは戒厳令、独裁政治への道なので、こういう改憲は絶対に認めない」と強く反対の意向を訴えた。(編集担当:森高龍二)