大島理森(おおしま・ただもり)衆議院議長は議長の下に設置した「選挙制度調査会」(佐々木毅座長)から人口変動に対応し1票の格差を2倍未満に抑えるため5年ごとに都道府県別に定数を見直し、総定数で10減(選挙区6減・比例4減)する答申を14日受け、同日、各党・各会派の代表に1か月を目途に答申内容を検討するよう求めた。
自民党の谷垣禎一幹事長は「答申の中身を尊重するということは基本だ」と語った。また「最初に一票の格差是正、特に憲法との関係で、これが喫緊の課題であるということが書かれている。この認識は一致している」などとし、「中身を早急に検討したい」とした。
また「時間を費やせばよいというものでもありませんので、早急に結論を出せるように努力をするということだろう」と語った。また、党内での検討には「細田幹事長代行を中心にやっていただくことになると思う」とした。
民主党の枝野幸男幹事長は「調査会のメンバーの皆さんには大変難しい問題を精力的にご議論いただき、敬意と感謝を申し上げたい。定数是正については、早く行わなければならない。定数削減10については、答申について一定の尊重をしなければならない一方、民主党が言ってきた定数削減の考えからすると、残念ながら物足りないものだ。今、答申をいただいたところなので、党内で速やかに議論する」と述べた。
答申では「東京で3増、埼玉・千葉・神奈川・愛知で1増となり、逆に青森・岩手・宮城・新潟・三重・滋賀・奈良・広島・愛媛・長崎・熊本・鹿児島・沖縄が1減になる」。(編集担当:森高龍二)