アウディ最上級SUVが2代目にスイッチ。ややコンパクトになり大幅な軽量化を実現

2016年01月15日 08:36

Audi_Q7

新型アウディQ7、先代と比較すると車両重量が最大300kg 削減され、Cd値も最高0.31を達成するなど、走行抵抗を大幅に減らして、運動性能、燃費効率を改善している

 アウディ・ジャパンから2代目となる上級SUV、新型「アウディQ7」の概要が発表された。新型Q7の販売は3月下旬に開始するという。

 Audi Q7 は、最大7 人乗りの広いキャビンを備えた上質で多目的に使えるプレミアムSUVだ。初代モデルは2006 年に日本デビューした。今回初のフルモデルチェンジした2 代目モデルは、先代と比較すると車両重量が最大300kg 削減され、同時にCd値も最高0.31を達成するなど、走行抵抗を大幅に減らして、運動性能、燃費効率を改善している。

 ボディのスリーサイズは全長×全幅×全高5070×1970×1735mmで、先代に比べて全長は短く、全幅もやや狭くなった。しかしながら室内寸法は拡大し、居住性は大きく改善された。とくにオプションで用意されている3列シートの7シーターパッケージ車の3rdシートは、ヘッドルーム、ショルダールーム共に先代に比べて広くなった。

 搭載するパワーユニットは2種類だ。いずれも過給器付き直噴ガソリンユニットTFSIエンジン。2リッター直列4気筒ターボエンジンの出力&トルクは、252ps(185kW)/5000-6000rpm、370Nm/1600-4600rpm。3リッターV型6気筒スーパーチャージャーエンジンは、333ps(245kW)/5500-6500rpm、440Nm/2900-5300rpmというアウトプットを持つ。組み合わせるトランスミッションは8速ティプトロニック式2ペダルとなる。

 燃費効率改善策として、新型アウディQ7全モデルに、アイドリングストップシステムと、ブレーキエネルギー回生システムを標準装着した。全モデルが標準採用するクワトロフルタイム4輪駆動システムは、メカニズムの根幹ともいえるセルフロッキングセンターディファレンシャルを8速ティプトロニックのハウジングと一体化させる設計とし、大幅な小型軽量化を図った。通常時の前後トルク配分は、40:60 と非対称に前後に配分する。が、路面状況によってトルク配分を前70:後30~前15:後85 のあいだでダイナミックに変化させることでトラクションと回頭性を両立している。

 サスペンションは、前後とも従来型のダブルウィッシュボーンに代えて5 リンク式を採用。エンジン搭載位置の変更などにより従来型に対し50mm低くなった重心点、バネ下重量を大幅に減らした新しいサスペンションシステム、さらに「アダプティブエアサスペンション」や「4輪操舵システム」などの先進テクノロジーにより、走行安定性と乗り心地が大幅に改善された。最大245mmの大きなグラウンドクリアランスと長いサスペンションストロークを活かして、過酷なオフロードも難なくこなすという。

 安全運転支援システムも充実している。追突の危険を減らす自動ブレーキを含めた「アウディプレセンスシティ」、衝突の危険を察知して前席シートベルトのテンションを高めるなどで衝撃に備える「アウディプレセンスベーシック」、ドライバーの車線維持をサポートする「アウディアクティブレーンアシスト」、渋滞時にドライバーの負担を減らすトラフィックジャム(渋滞)アシスト機能を備えた「アダプティブクルーズコントロール」、駐車時のステアリング操作を助ける「パークアシスト」といったシステムを全モデル標準装備としたほか、車線変更をサポートする「アウディサイドアシスト」や、後方からの衝突に対して乗員保護能力を高める「アウディプレセンスリヤ」などのシステムをオプション設定している。

 エアバッグは前席前面、前席サイド及び前後席をカバーするカーテンエアバッグを標準装備。後席サイドエアバッグはオプションで用意する。衝突時の安全性、乗員保護といった側面で高い安全性が認められており、Euro NCAPのテストで、5つ星の最高評価を獲得した。

 価格は2リッターモデルの2.0 TFSIクワトロが804.0万円、3リッターの3.0 TFSIクワトロが929.0万円だ。(編集担当:吉田恒)