安倍晋三総理は19日、都内で開かれたアジアの価値観と民主主義シンポジウムであいさつし「いまやアジアは民主主義のチャンピオンになろうとしている。しかし、民主主義とは永遠に未完の作であり、行きつ戻りつ、世代から世代へと改善に改善を重ねていくよりほかにないもの」と常に改善を求めることが重要とした。
安倍総理は「それにはひとつ絶対条件がある」とし「他者に対し、開かれているということ、異なる意見、立場を尊重しあうこと」とアピールした。
安倍総理は「私たちが各々持つべきアジアの自画像とは、寛容を表す温かい色彩によってこそ描かれるべきものでしょう」とも呼びかけた。
また、2020年のオリンピック・パラリンピックについても「幾多の困難をくぐり抜け、アジアの多くの仲間たちが民主主義を奉じ、人権と法の支配を自分たち自身の信条としたことを力強く確かめあう機会ともなるはずです」と語った。
安倍総理はあいさつ後半にも「民主主義に完成はありません。それでも一歩ずつよくしていくものはデュー・プロセス(手続的正当性)へのコミットメント、法の支配への忠誠だということは疑いようのない真理です。手続を確かなものにし、法の支配を行き渡らせることがすべての土台だということを私たち自身、長い時間をかけて学んできた。公平公正で、透明な手続をつくって守るのも、法の支配を確固不抜にするのも、結局は人間のわざであります。人間一人ひとりを賢く強くしていくところからすべては始まります」とアピールした。(編集担当:森高龍二)