待望のオデッセイ・ハイブリッドが登場。トヨタ製ライバルを凌駕する燃費とリーズナブルな価格で

2016年02月08日 08:22

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新型オデッセイ・ハイブリッドの透視写真。リチウムイオン電池とパワー制御装置を一体化してコンパクト化を図った電子制御ユニットを1列目のシート下に配置し、ミニバンに求められる広い室内空間をスポイルしない

 国産上級ミニバンの一方の雄であるホンダ・オデッセイに待望のハイブリッド車(HV)がラインアップされた。昨年の「東京モーターショー」でコンセプトモデルが展示されて3カ月後のリリースだ。

 価格は、オデッセイHVが356.0万円~402.64万円。スポーティバージョンのオデッセイ・アブソリュートHVが378.0万円~405.64万円と、ライバルと目されるトヨタ・エスティマHV(価格:391.8437万円~523.5055万円)に比べると、かなりなバーゲンプライスと思える設定だ。

 また、オデッセイHVのJC08モード燃費は26km/リッターとエスティマHVの18km/リッターを大きく上回る。今回追加となったHVモデルは、革新的なハイブリッドシステム「SPORT HYBRID(スポーツハイブリッド)」i-MMD(Intelligent Multi‐Mode Drive/インテリジェント・マルチモード・ドライブ)を使いながら、システムの高効率化を徹底的に追求した。新たに開発したモーターは巻線方式と構造を刷新することで、従来型に比べて約23%の小型軽量化を図り、高トルク&高出力化を実現した。

 新型オデッセイHVの情報サイトによると、HVシステムは同社「アコード・ハイブリッド」と同じ、2リッターエンジン+2モーター方式だ。モーターは駆動用と発電用の2個で、ガソリンエンジンはHV用の2リッターのアトキンソンサイクルエンジンだ。

 オデッセイHVは、新開発のリチウムイオン電池とパワー制御装置(PCU)を一体化してコンパクト化を図った電子制御ユニット「IPU」を初搭載。このIPUは1列目のシート下に配置し、ミニバンに求められる広い室内空間をスポイルしない設計となった。外観デザインはガソリン車と変わらない。ミニバンとして広い室内空間のメリットを活かしながら、優れた燃費性能と上質で力強い走りを実現している。

 今回のオデッセイHVの追加に伴って、オデッセイ全車をマイナーチェンジし、「運転席大型アームレスト」やプラズマクラスター技術を搭載した「フルオートエアコンディショナー」などの快適装備を充実させ、商品の魅力度を向上させている。

 加えて、先進の安全運転支援システム「Honda SENSING(ホンダ センシング)」を全グレードに適用拡大。また、ガソリンモデルに新グレードを設定し、選択肢を拡げるラインアップとした。ボディカラーはホワイトオーキッド・パールをはじめとした全7色。内装色は2色から選択可能だ。

 今回のオデッセイHVが登場したことは、国内自動車セグメントで独特なポジションを築き、国内の自動車販売の中核を占める国産ミニバン市場に、トヨタ以外のメーカーが本格HVを投入したことになる。(編集担当:吉田恒)