関空利用拡大にアクセス環境の改善が必要

2012年05月31日 11:00

 国土交通省は関西国際空港へのアクセス改善による航空需要への影響を把握するため、高速アクセスが実現した場合の旅客流動変化などを調査、分析した結果を30日までに公表した。関空利用拡大にアクセス環境の改善の必要を提示した。

 それによると、現状については伊丹空港や神戸空港に比べ、関空へのアクセシビリティは所要時間・費用の両面で優位に立つ地域が少なく、アクセスが優位となる背後圏の人口も比較的小さくとどまっていると分析。空港までの所要時間や費用の両面で改善が必要とした。

 そのうえで、高速アクセスが実現した場合には「(需要予測モデルによる試算結果から)結節点は大阪(梅田)、新大阪、難波の順に関空の需要増が大きく、所要時間・運賃の改善により一定の効果が期待できる」としている。また「関空へのアクセシビリティ向上により関空需要への広域的な効果が期待できる」とした。

 一方で、今後の課題として「需要変動要因の分析をさらに検討することや高速アクセス交通機関のサービス水準の検討を深める必要性」などをあげている。(編集担当:森高龍二)