これまで長期的に値下がり傾向をみせていたものの、先週に21週ぶりとなる値上がりをみせたガソリン店頭価格だが、今週に入って再び値下がりに転じた。これは一時的に値上がりをみせた原油価格が、今月中旬に再び値下がりしたことや、円高が進行した影響により油の輸入価格が値下がりし、石油元売り各社がガソリンの卸売価格を引き下げたことが影響しやものとみられている。
経済産業省資源エネルギー庁は24日、22日時点の石油価格調査を発表。それによれば、レギュラーガソリン1リットルあたりの全国平均小売価格は前週(15日)の113円50銭から50銭値下がり113円であった。値下がりは2週ぶりのこと。また、2009年3月下旬の111円50銭以来、約6年11ヶ月ぶりの低水準となった。産油国で生産を抑制する動きがあり、原油価格は小幅に上げ下げをする不安定な展開をみせていることから、今後もガソリン店頭価格は小幅な変動をみせるものと予想されている。
都道府県別に見てみると、45都道府県で値下がりとなった。値上がりとなったのは岩手県と秋田県の2県のみで、岩手県は前週の110円90銭から1円30銭値上がりして112円20銭、秋田県は前週112円80銭から10銭値上がりして112円90銭であった。
地域別に値下がり幅を見てみると、北海道地域が1円90銭値下がり、中国地域が60銭値下がり、関東地域と沖縄地域がそれぞれ50銭値下がり、東北地域と中国地域がそれぞれ40銭値下がり、中部地域が30銭値下がり、近畿地域が20銭値下がりとなった。
そして、1リットルあたりのハイオクガソリンは、前週の124円40銭から50銭値下がりして123円90銭、軽油が、前週の98円60銭から40銭値下がりして98円20銭、18リットルあたりの灯油が、前週の1109円から3円値下がりして1106円であった。
経済産業省資源エネルギー庁は今後の見通しについて、産油国の間では原油価格を引き上げようという動きがあるものの、足並みをそろえるにはまだまだ時間がかかるとして、しばらくは安値水準が続く可能性が高いとしている。(編集担当:滝川幸平)