10時台はドル円が112円台に押し戻されると日経平均も上値を抑えられ16350円付近まで下落。上海のG20財務相・中央銀行総裁会議の夜の開会待ち。そのおひざ元の上海市場はプラスで始まり、急落してマイナスにタッチしながらV字反発。ドル円も横ばいだが、日経平均は11時前から16300円を割り込み安値を更新し11時4分に16241円まで下げる。やはり利益確定売りの金曜日。11時台はしっかり16300円台を回復し、前引けは192円高の16332円だった。
上海は乱高下しながらも午前の取引を小幅プラスで終了。後場の日経平均は16300円を割って始まるが、立ち上がりだけで1時台までおおむね16300円台前半の安定した小動きが続く。しかし、2時に再開した上海市場が小幅プラスから一時マイナスになりV字回復するという午前と同じような乱高下を演じると、日経平均は為替の円高を伴う先物主導のゲリラ急落が今週、最後に牙をむく。もつれあいながら安値を更新して16200円も割り込んでプラス終了が危ぶまれたが、安値引けでもなんとか48円高の16188円で終わった。
日経平均終値は48.07円高の16188.41円、TOPIX終値は+3.73の1311.27。売買高は21億株、売買代金は2兆1117億円と少ない。値上がり銘柄数は1002、値下がり銘柄数は830。プラスは23業種で、その上位は小売、電気・ガス、食料品、電気機器、鉄鋼、パルプ・紙など。マイナスは10業種で、その下位はゴム製品、ガラス・土石、卸売、その他製品、金属製品、銀行など。上海に集まったG20の参加者にわざと見せたいのか、プラスとマイナスの間で大荒れした上海総合指数は結局0.94%高で終えた。
今週の星取は3勝2敗の勝ち越し。前週末19日の終値15967.17円から221.24円上昇して今週の取引を終えた。週間騰落プラスが2週続くのは昨年11月の6週連続プラス以来。週間のザラ場ベースの変動幅は15753~16472円の719円で、今年になってから最も小さく、海外の株式市場や商品市況や為替レートのような外部要因の変動の影響が薄れて、安定感が出てきた週だった。(編集担当:寺尾淳)