IHI、住友商事、東芝が、台湾のエンジニアリング会社最大手のCTCIコーポレーションと共同で、台湾の電力会社である台湾電力公司(台湾電力)から、同社が台湾南部の高雄市で計画している大林火力発電所1号機および2号機の設計・調達・建設業務を請負うEPC契約を受注したと発表。出力80万kWが2基の超々臨界圧石炭火力発電所で商業運転の開始時期は1号機2016年、2号機2017年の予定となっている。
台湾の長期電源開発計画に基づき、高雄市にある台湾電力所有の既設の大林発電所の一部を解体・撤去し、新たに各出力80万kWの超々臨界圧石炭火力発電所を2基建設する今回のプロジェクト。IHIはボイラを供給するとともにコンソーシアムリーダーとして技術および商務の取りまとめを担当、住友商事および東芝は共同で蒸気タービン、発電機および付帯設備を供給し、蒸気タービン発電機周りの土木・据付工事を担当、CTCIはその他プラント補機の供給およびボイラ・その他プラント補機の土木・据付工事を担当する。
台湾では、1986年以降原子力発電所の新規の営業運転開始がなく、経済成長に伴い増大する電力需要に供給の伸びが追いついていない状況にあるという。インドやインドネシアなど、著しい経済成長が取り沙汰される地域ばかりでなく、より身近な国・地域での経済発展を実感させる受注の発表と言えるであろう。