保育士などの不足原因が仕事内容に比べ給与などの低さにあるとして、民主、維新、共産、社民、生活の5党が24日、保育などに従事する人たちの給与を月額で1人あたり5万円引き上げるための助成金を支給することなどを内容とした「保育等従業者の人材確保等に関する特別措置法案」(保育士など処遇改善法案)を衆院に提出した。
法案には児童養護施設従業者などの処遇改善に必要な措置を講ずることも盛り込んでいる。民主党の山尾志桜里衆院議員は「当事者のお母さんたちの声が政治家を動かし、法案を提出するところまできた」と保育園に子どもを入れることができなかった母親らの痛切な声が法案提出に弾みをつけたとした。
法案は「一人一人の子どもが健やかに成長することができる社会を実現するために保育等従業者が重要な役割を担っているにもかかわらず、賃金が他の業種に属する事業に従事する者と比較して低い水準にあること、小学校就学前の子どもの教育及び保育に対する多様な需要への対応の重要性が著しく増大していること等に鑑み、保育等従業者の賃金の改善のための特別の措置等を定めることにより、優れた人材を確保し、子ども・子育て支援の水準の向上に資することを目的とする」としている。(編集担当:森高龍二)