世界最強のクロスカントリー車、メルセデス「Gクラス」の特別仕様車「G550 4×42」発表

2016年04月07日 08:28

Mercedes-Benz G500 4x4² Showcar

37年間、実質的に同じボディの「Gクラス」に加わる特別仕様車「G550 4×42」。AMG製4リッターV8直噴ツインターボM176型エンジンを搭載。最高出力422ps(310kW)、最大トルク62.2kg.m(610Nm)を発揮する全輪駆動車

 メルセデス・ベンツ日本は、メルセデス・ベンツの最高級クロスカントリービークル「Gクラス」の特別仕様車「G550 4×42」を発表し、2016年5月31日までの期間限定でメルセデス・ベンツ正規ディーラーで注文受付を開始した。この特別仕様車のアジアにおける販売は日本だけだ。

 メルセデスのGクラスは1979年に発売されて以来、基本的なスタイリング、堅牢なボディはほぼ変えず、最適のパワートレーン、装備を加えながら進化を続けているモデルだ。ファッション性を追求するような一時的な流行を追わず、その強烈な個性と圧倒的なオフロード性能は、登場から37年を経た現在も強いこだわりを持つユーザーに支持されている。ある意味で世界の四輪駆動車の頂点を極めたモデルだ。

 今回登場した「G550 4×42」は、Gクラスの歴史において培ってきた特殊車両技術をすべて投入した究極のオフローダーといえる。

 コンセプトはシンプルで、全輪駆動パワートレーンを各ホイールに2本ずつ装着されるスプリング/ダンパーストラットと可変ダンパーシステムから構成する新開発の強化仕様ツインサスペンションをGクラスの量産ボディと組み合わせたことだ。通常モデルとほぼ変わらないボディに強化されたアクスルやサスペンションを組み合わせ、砂地、岩場、水溜まりなどの悪路走破性を備えながら、街中でも快適なクルージングが可能な「あらゆる道」を走破できるモデルだ。

 軍事用車両技術をから得た「ポータルアクスル」を採用し、最低地上高460mm、渡河深度1000mmを獲得。G550に比べ圧倒的に走破性が向上した。(G550: 最低地上高235mm、渡河深度600mm)

 パワートレーン心臓部には「Mercedes-AMG GT」や「Mercedes-AMG C 63」に搭載されているAMG製4リッターV8直噴ツインターボエンジンをベースに新開発されたM176型エンジンを搭載した。最高出力422ps(310kW)、最大トルク62.2kg.m(610Nm)を発揮。アイドリングストップ機能を組み合わせ環境性能の向上も図った。このエンジンは、2基のターボチャージャーをV型シリンダーバンクの外側ではなく内側に配置する「ホットインサイドV」レイアウトを採用。エンジンを出来るだけコンパクトにしながら、ターボへの吸気経路が最適化され優れたレスポンスを実現した。また、シリンダー内壁にスチールカーボン材を溶射コーティングする摩擦低減加工を施すことで、フリクションロスを低減、エンジンの軽量化に貢献したという。

 「G 550 4×42」の卓越した走行性能は、オフロードだけではなくオンロードでも生きる。トレッドがノーマル比で229mm拡大した1774mmとかなり広くなったため、325/55R22サイズの大径タイヤと可変ダンパーシステムの採用にで、舗装路のハンドリングもダイナミックだとしている。

 オフロードにおいても、フルタイム四輪駆動、トランスファーケースによるクロスカントリーギア、ポータルアクスル、走行中にロック可能な3つのディファレンシャルなど、これだけの組み合わせは通常のクロスカントリービークルでは例を見ないものであり、あらゆる条件の下で圧倒的な走破性能を発揮します。

 インテリアは、シートとドアパネルにAMGのオーダーメイド仕様「designo」レザーをあしらい、ブラック&ダイヤモンドステッチ入りブラックマイクロファイバーをドアハンドルに採用。ダッシュボードやヘッドレストには、ホワイトステッチ入り「designo」レザーを採用した。

 限定車「G 550 4×42」のボディカラーは本モデル専用色エレクトリックビームを含む4色を設定している。少量限定生産モデルでありながら、日本仕様専用装備としてディスプレイやインストゥルメントクラスター内表示は日本語対応しており、日本の道路事情を考慮し360°カメラシステム、パークトロニックなど本国仕様には存在しない装備も装着した。

 「G 550 4×42 (フォー・バイ・フォー スクエアード)」の価格は3510万円。(編集担当:吉田恒)