岸田文雄外務大臣は11日のG7広島外相会合議長国としての記者会見で、各国外相が予定になかった原爆ドームを視察されたことについての受け止めを記者団に聞かれ「各国外相並んで写真撮影に収まる際に、ぜひ目の前に見える原爆ドームを見てみたい。実際そこまでいけるのかという声が突然上がった。全く予定のなかったことであった。5分ほど歩くが良いかという確認や警備の関係があるため、すぐに対応できるか心配したが、すぐにアレンジし各国外相揃って平和公園の慰霊碑の前から歩いて原爆ドームに行き、その場で改めて松井市長の説明をみんなで聞くということも行われた」と説明。
岸田外相は「全く予定のなかったことだが、G7外相側からぜひ見てみたいという強い意向が示された。このあたりも、今回の訪問・視察が外相たちに強いインパクトを与えられた一つの例ではないかと感じている」と広島で開催したことの意義、核不拡散へのアピール力があったことを語った。
また、岸田外相は「こうした訪問と相まって、今回広島宣言という核兵器国と非核兵器国が協力し、一致し、まとめた文書を発出できたこと。この二つが相まって必ずや『核兵器のない世界』に向けての機運をもう一度盛り上げることができるのではないかと考えている」と答えた。
岸田外相は核軍縮を目指すアプローチについて「核兵器国と非核兵器国、両者の協力を具体化することによって現実的な結果を出し、具体的な前進につなげていきたいと考えている」とした。(編集担当:森高龍二)