暴力的過激主義生まない社会構築へ支援が必要

2016年04月12日 18:35

 岸田文雄外務大臣は11日、G7広島外相会合議長国会見を行い「各国外相の協力を得て国際社会が直面する喫緊の課題、主要な地域情勢について率直に白熱した、充実した議論を行うことができた。歴史的な会合になった」との受け止めを冒頭に語った。

 岸田外相は「G7は民主主義、法の支配、市場経済、領土の一体性、基本的人権の尊重といった普遍的価値を共有している。これまでの国際社会の安定と繁栄はこれらの価値を土台とする秩序の産物と言える」としたうえで、この普遍的な価値に基づく国際秩序が「現状を変更する一方的な行動による挑戦に直面している」との表現で、テロや暴力的過激主義などをとりあげ「国際社会の取り組みをG7が主導していくことで一致した」と語った。

 岸田外相は「世界全体で暴力的過激主義を生み出さない寛容で安定した社会の構築に向けた支援を積極的に進めていく必要」と発信し「G7各国がそれぞれの強みを活かし、相互補完的に、かつ相乗効果を生む形で取り組みを進めていくこと。こうした取り組みについて一致した」とした。

 また「こうした観点から、テロ・暴力的過激主義対策について、伊勢志摩サミットに向けて『G7テロ対策行動計画』を策定することで一致した」と述べた。

 また、岸田外相は「地域情勢では中東、ウクライナ情勢についてG7として連携強化することを確認した」とし「アジアで開催されるG7会合ということもあり、北朝鮮による核実験・弾道ミサイル発射、拉致問題、海洋での緊張を高める一方的な現状変更など国際秩序の安定を損なう行動が見られるアジアの情勢についても議論した」と語った。(編集担当:森高龍二)