GfK ジャパンは、全国のドライバー約1万3,000名に対し、レンタカー利用に関する調査を実施した。その調査結果から、レンタカーの利用状況やレンタカー会社の選択理由について発表した。
まず、レンタカーの利用状況について調査したところ、全国におけるレンタカーの利用経験率は72%となった。居住地域別にみると、利用経験率が最も高かったのは首都圏で80%に達した。自家用車の世帯保有率や複数台保有率が他地域と比較して首都圏では低いことも関係していると考えられるとしている。
首都圏はレンタカーの利用頻度も高く、利用経験者の内、 「1年に1回以上」利用している割合は全国を4%ポイント上回り25%を占めた。なお全国、首都圏ともに、過半は「3年に1回未満」の利用であった。
利用場面としては、地域に関わらず「旅行先の駅や空港からレンタカーで移動」が最も多く、次いで「引っ越し」となった。特に、東北、甲信越では引っ越しでの利用経験率が他地域より5%ポイント以上高く、複数台保有している自家用車で対応できない場合にレンタカーを利用していることが伺えたとしている。
前回利用したレンタカー会社を選んだ理由を尋ねたところ、「駅や空港などにあったから」と「価格が安かったから」が上位2項目となった。この価格に対する意識は利用頻度や利用時間によって強まることが示された。
利用頻度を「立地」に強みがある5社と、「価格」に強みがある6社にわけて見ると、「価格」6社の利用者は、「半年に1回以上」のレンタカー利用が21%、「7カ月~1年に1回程度」の利用が22%を占め、4割強が1年に1回以上利用していることが分かった。この割合は「立地」5社の利用者の約2倍であった。また、利用時間の点でも「価格」6社の利用者は12時間以内の短時間利用の割合が他よりやや高かったという。
そして、「レンタカーは自家用車の代わりになるか」という設問に対し、「代わりになる」と「代わりにならない」の回答は51:49とほぼ半々であった。そう考える理由の記述から、双方の回答者ともにコストや利便性、自家用車の利用頻度といった諸条件を現状と照らし合わせて判断していることが伺えたという。また、「代わりにならない」とした人は「自分の車」であることへのこだわりが強かったが、「代わりになる」とした人は「移動手段としての車」を意識しており、レンタカー以外の「カーシェアリング」や「リース」の可能性についても言及していた。車利用の選択肢が増える中、TPOに応じた車の使い分けが進みそうだとしている。(編集担当:慶尾六郎)