犯行容疑者を地位協定で保護「おかしい」と総理

2016年06月24日 07:09

 沖縄県で23日行われた沖縄全戦没者追悼式に参列した安倍晋三総理は、さきの元米兵の軍属男性に沖縄県の女性が強姦・殺害・死体遺棄された事件に「身勝手で卑劣極まりない犯行に強い憤りを覚える」と改めて語るとともに、日米地位協定の見直しにも触れ「今回の事件で逮捕された容疑者のような人物が、軍属という形で地位協定によって保護されているのはおかしい」と語った。

 そのうえで、安倍総理は「米国との間においては地位協定上の軍属の扱いの見直しを行うことで合意している。沖縄県民の気持ちに寄り添い、成果を上げていきたい」と答えた。

 また「在日米軍による抑止力は我が国の平和と安全を守る上において不可欠だが、その負担を国民全体で担っていく必要があると考えている」としたほか「海兵隊9000名の海外移転を着実に進めていく」考えも強調した。

 一方、普天間基地の移設については「政府、沖縄双方の合意に従って和解がなされた。和解条項に従って誠実に対応していく。これに尽きる。大切なことは住宅や学校に囲まれた普天間基地の固定化は絶対にあってはならないということであり、国と沖縄が協力し、努力をしていくことが大切。この考えの下に円満な解決を目指していきたい」と答えた。(編集担当:森高龍二)