国民二分で「やるべきでない」憲法9条で維新

2016年06月27日 11:36

 おおさか維新の会の下地幹郎国会議員団政調会長は26日のNHK番組で憲法9条(戦争の放棄規定)について「松井代表は憲法9条改正については時期尚早。国民が二分しているものについてはやるべきではない(という考え)」とした。

 そのうえで、「憲法改正についてはやっていかなければならないとの考えだ」とし、改正項目では「教育の完全無償化。憲法裁判所を設ける。統治機構の改革など、国民に充分理解を頂けるものから改正はやるべきだ」とした。

 下地氏は「教育無償化がこの総理はやる、この総理はやらないというようなことになってはいけない」と強調した。

 そのうえで、「この選挙で憲法改正は争点にならないとか、総理大臣は一国会議員です(公明党・石田祝稔政調会長の番組内での発言)など、総理は自民党の総裁だ。その方が、私の在任中に憲法改正をしたいと言ってきた以上、争点になるのは当然。なぜ、それを逃げるのか」と与党を批判した。

 ■行政府が解釈で自在に憲法変えれば近代国家以前に 吉川氏

 社会民主党の吉川元政審会長は、公明党の石田政調会長が安倍総理を行政府の長だと憲法改正議論での中で強調したことに反発し「行政府の長が、本来、自分たちが守らなければいけない憲法の解釈を自ら変えてしまった。それが『おかしい』と我々は4党(民進党・日本共産党・社会民主党・生活の党)で共闘している」と共闘の意義を強調。

 吉川政審会長は「(石田氏は、安倍総理が)行政府の長だから(いつ憲法審査会を開けとか)言えないといいながら、一方で、行政府を縛っている憲法を(閣議決定で解釈変更し)自在に変えてしまうようなことが可能であれば近代国家ですらなくなってしまう」と強く非難した。(編集担当:森高龍二)