【今週の振り返り】区切りがついて5日続伸で1390円上昇の週

2016年07月16日 20:39

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参議院選挙の勝敗は大方の予想通りで「織り込み済み」でも「区切り」にはなる。マーケットが嫌うのは、何が起きるかわからないことと、ズルズルひきずること。

 日経平均始値は10円高の16242円。高値は2時54分の16398円。安値は9時1分の16229円。終値は154円高の16385円。10円高で始まるがマイナスに瞬間タッチしただけで底堅い。序盤は16300円前後の小幅高水準で小動きし、それが10時台いっぱいまで続くが、11時を回るとドル円が円安方向に振れ日経平均も16350円を超えて高値を更新。円安の流れは続き後場は0時台にさらに高値を更新するが16400円に届かず。1時台は円安も一服し16350円前後で小動き。そのまま2時30分すぎまで推移した。仕掛け売りも起きず、かといってワルノリもせず。だが終盤突然、ドル円が105円台にタッチし、日経平均は16400円まであと2円まで迫るが、突破はできず大引け。バーナンキ氏が提案した償還不要の「永久国債」の発行を政府・日銀が議論という話が出ていた。任天堂は再び大幅高で1週間で株価約1.7倍。天皇陛下の「生前退位」報道で「○○元年」がまたくると、印刷など「改元関連銘柄」が買われていた。

 日経平均終値は154.46円高の16385.89円、TOPIX終値は+10.90の1311.16。売買高は20億株、売買代金は2兆4920億円。値上がり銘柄数は1119、値下がり銘柄数は696。プラスは29業種で、上位はその他製品、繊維、ゴム製品、非鉄金属、建設、石油・石炭など。マイナスは証券、海運、銀行、パルプ・紙の4業種。上海総合指数は0.21%安だった。

 15日の日経平均は5日続伸。BOE(イングランド銀行)金融政策委員会は政策金利を据え置いたが、議事録は8月の委員会での規制緩和を強く示唆した。英国ポンドは反発、ロンドンFTSE100指数は下落。JPモルガン・チェースの決算が良くNYダウは134ドル高で5営業日続伸。3日連続史上最高値更新。朝方の為替レートはドル円が105円台前半、ユーロ円が117円近辺で円安基調続く。CME先物清算値は16535円。14日にNY証券取引所に新規上場したLINEのADR(預託証券)は、公開価格32.84ドルを27.8%上回る42ドルの初値がついた。

 日経平均始値は10円高の16396円。高値は0時53分の16607円。安値は始値で「寄り安」。終値は111円高の16497円。朝方、フランスのニースで革命記念日の花火大会の見物客にトラックで突っ込むテロが発生。ユーロは下げてもすぐ元に戻る。4日続伸を受け利食い売りも入り序盤は乱高下。TOPIXは一時マイナスになるが、10時台には16500円を超え、日足一目均衡表の「雲」の中に入る。ドル円は円安が進行して106円台に乗せ、11時台は高値を取りながら前引け。後場に入ると日経平均は一時16600円を超えた。1時台までは16500円台後半で安定的に推移していたが、2時台はドル円105円台への反転もあって下押しされ16500円を割り込む。やはり利益確定売りの金曜日。しかも3連休前。終盤は16500円をはさんで小動きしながら大引け。それでも3ケタ高で今週全勝。ファーストリテイリング<9983>は決算内容が悪くても買われ5000円高、任天堂は2480円高で上昇の勢いが止まらない。

 新規IPOが1件。今年最大級のLINE<3938>が東証1部に直接新規上場。モバイルアプリ「LINE」で、コミュニケーション、コンテンツ、広告など各種サービスを提供している。公開価格3300円より48.4%高い4900円の初値がついた。その時価総額は1兆円をオーバー。注目の大型IPOは日米同時上場で上々の結果を残した。

 日経平均終値は111.96円高の16497.85円、TOPIX終値は+5.94の1317.10。売買高は25億株、売買代金は3兆1130億円で久々の3兆円台。値上がり銘柄数は980、値下がり銘柄数は878。プラスは19業種で、その上位は保険、証券、その他製品、銀行、その他金融、輸送用機器など。マイナスは14業種で、その下位は水産・農林、食料品、医薬品、サービス、石油・石炭、情報・通信など。上海総合指数は0.001%高の微増だった。

 今週の星取は5勝0敗。前週末8日の終値15106.98円から1390.87円上昇して今週の取引を終えた。週間騰落は今年最大の上昇幅。4ケタ上昇は今年3回目で、4月8~15日以来ちょうど3ヵ月ぶりだった。(編集担当:寺尾淳)