20日の日経平均は大幅続伸。23日の英国の国民投票は一人の政治家の命を犠牲にして明るい希望が生まれ、前週末17日のヨーロッパ市場は揃って反発。金先物価格が反落し、原油先物価格は48ドル台に上昇したが週末の利益確定売りが入ってNYダウは57ドル安。NASDAQもS&P500も下落した。5月の住宅着工件数は4月改定値から0.3%減。それでも前年同月比9.5%増で市場予測を上回った。許可件数は前月比0.7%増。中国・北京市の特許裁判所が「iPhone」の一部機種が中国企業の特許を侵害していると認定して販売停止命令を出しアップル株が2.3%安。ダウの足を引っ張った。理由は「デザイン酷似」。中国は英国などよりもずっとくせ者だ。決算内容が市場予測を上回ったオラクルは2.7%高。しかしCME先物清算値は15550円で回復の兆しなし。英国の最新世論調査で残留派が離脱派を逆転したこともあり、20日朝方の為替レートはドル円が104円台前半から104円台後半に、ユーロ円が117円台前半から118円台後半に、ドル高、ユーロ高が進行した。
インド中銀のラジャン総裁が9月の任期満了で退任すると表明。取引時間前に5月の貿易統計が発表された。貿易収支は407億円の赤字で4ヵ月ぶりの赤字。市場予測は265億円の黒字。輸出額は-11.3%減、輸入額は-13.8%減。早朝から為替レートが乱高下しながら円安が進行したところで日経平均は239円高の15839円で始まる。TOPIXも大幅プラス。円安は全てを癒す。序盤で15900円を突破し、16000円を超えて400円高をオーバーし9時38分に16035円の高値をつけるが一時的。その後は16000円の少し下で推移し、たまに大台にタッチする。TOPIXは1280前後で足踏み。ドル円も105円にタッチできない。上海市場はプラスで始まってマイナスまで落ちてプラスに戻る乱高下でスタート。円安の動きが止まり、日経平均も徐々に値を下げて16000円から遠ざかる。下げ幅を拡大していた上海は反転するが為替が円高方向なので11時台の日経平均は15900円台前半まで下げる。前引けは344円高の15943円だった。
上海はマイナスだが下げ幅を圧縮して午前の取引を終える。後場の日経平均はやや安く再開し、0時台は一時的に15900円を割り込むがそれでも前日終値比300円高以上。商いは薄い。後場は15900円台後半で値動きが乏しくなり、何もないと「まつすぐな道でさみしい」。2時に再開した上海市場はプラスにタッチしてもマイナス圏に押し戻される。日経平均も16000円台にタッチしても押し戻される。2時30分発表の5月の全国百貨店売上高は既存店ベースで-5.1%で、3ヵ月連続のマイナス。「爆買い伝説」遠のく。原子力規制委員会が完成から40年以上経過した高浜1号、2号の運転延長を認可した。ユーロ円が119円に接近するが終盤も動きは緩慢で16000円に届きそうで届かず、終値は365円高の15965円で2営業日続伸した。TOPIXも1280に届かなかった。
日経平均終値は365.64円高の15965.30円、TOPIX終値は+28.36の1279.19。売買高は18億株、売買代金は1兆9074億円で3営業日ぶりに薄商いに逆戻り。値上がり銘柄数は1776、値下がり銘柄数は134。全33業種がプラスで、その上位は海運、鉱業、鉄鋼、パルプ・紙、証券、その他金融など。上海総合指数は終盤プラスに浮上し0.12%高だった。
21日の日経平均は大幅3日続伸。英国のブックメーカーは「EU残留」予想が80%台。しかし彼らはレスターのプレミアリーグ優勝を全く予想できなかったが。デイリー・テレグラフの世論調査の結果は残留派53%対離脱派46%。ドイツ連銀が4~6月期の景気急減速の見通しを出し、フォルクスワーゲンのCEOが相場操縦の疑いで捜査されたが、週明けのヨーロッパ市場は軒並み3ケタの大幅上昇でリスク回避ムード後退。アメリカの長期金利は上昇、金先物価格は下落、原油先物価格は49ドル台に上昇。それを受けてNYダウは高く始まったが、イエレンFRB議長の議会証言前の様子見もあり徐々に下げて終値は129ドル高。NASDAQもS&P500も大幅高。ウォルマートが中国のネット通販事業を中国企業に売却するニュースがあった。為替のドル円は一時104円台後半だったが、誰に聞いたのか「離脱派リード」という世論調査の結果が出たため警戒感が出て朝方はドル円が104円近辺、ユーロ円が117円台半ば。CME先物清算値は15810円だった。
前日大引け後に発表された5月のコンビニエンスストア売上高速報値は、-0.3%ので2ヵ月ぶりの減少。昨年5月が暑かった反動。平均客単価は14ヵ月連続上昇。前日夕方に黒田日銀総裁が慶応義塾大学経済学部主催で講演を行ったが、特に材料はなし。学生の質問に「失業者が減って所得格差は拡大していない」と答えた。経済全体でワークシェアリングが作用しているというマクロ経済的な見方だが、官庁エコノミストはどうしてもそうなってしまう。取引時間前に、ブルームバーグの観測記事に振り回された4月の日銀決定会合の議事要旨が発表されていた。
夏至の日の日経平均は89円安の15875円で始まる。TOPIXもマイナス。為替のドル円が103円台半ばまで円高進行し9時14分に15770円まで下げるが、そこから為替の円安反転とともにV字回復。9時43分にプラス浮上寸前の7円安の15958円まで上昇する。その後は2ケタ安の15900円台前半の値動きがしばらく続いたが、10時台は何度もプラスにタッチする。上海市場は世界的なリスクオフを背景にプラスで開始。ドル円が104円を超えるとTOPIXとともにプラス圏に乗った日経平均は、10時台後半に16000円を超えてさらに上昇し、11時1分に16060円の高値をつける。前場の残りは16000円台を保ち、前引けは81円高の16046円だった。
上海は下げてもプラスを保って午前の取引を終える。後場の日経平均は16000円台を保ってスタート。1時に発表された5月の食品スーパー売上高は-0.2%で昨年3月以来14カ月ぶりのマイナス。昨年5月が暑かった反動と土曜日が1日少なかった影響。生鮮食料品3部門が-1.1%と悪かった。関東は-0.1%、近畿は-0.6%。熊本地震が起きた九州・沖縄は余震に備えた買い置き需要で+2.5%。2時に発表された5月の全国スーパー売上高は既存店ベース-1.3%で3ヵ月連続のマイナス。コンビニ、食品スーパーと同じで昨年5月が暑かった反動が出た。衣料品が-7.2%、住関連商品が-3.5%と悪かった。
日経平均は1時台前半までは16050円前後で小動きしていたが、1時台後半から上昇して高値をどんどん更新。16100円を超え2時に16150円を突破した。為替もそれに追随してドル円は104円台半ばまで円安進行。日経平均は16200円付近まで上昇して高止まりし、2時45分に16202円の高値をつけた。終盤はやや後退して終値は203円高の16169円だったが、13日以来6営業日ぶりに終値16000円台を回復した。
新規IPOが2件。ストライク<6196>が東証マザーズに新規上場。株式譲渡、事業譲渡、合併など組織再編、資本提携の仲介業務や、その付随業務を行う。M&Aをサポートする企業。大引けまでに初値がつかず、公開価格3440円の2.3倍の7920円の買い気配で終了し、初値を翌日に持ち越した。AWSHD<3937>が東証マザーズに新規上場。システムソリューションの提供、医療情報システムのソフトウェア商品の開発・販売などを行う。業務はフィリピンの子会社を活用し、いわゆる「オフショア開発」。公開価格2490円の2.3倍の5730円の買い気配で終了し、初値を翌日に持ち越した。2件とも初値持ち越しになり、IPO人気は上々。