【今週の振り返り】区切りがついて5日続伸で1390円上昇の週

2016年07月16日 20:39

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参議院選挙の勝敗は大方の予想通りで「織り込み済み」でも「区切り」にはなる。マーケットが嫌うのは、何が起きるかわからないことと、ズルズルひきずること。

 11日の日経平均は5営業日ぶりの大幅反発。8日発表のアメリカの6月の雇用統計は、非農業部門雇用者数は+28.7万人で5月の+1.1万人(改定値)から劇的回復。しかし完全失業率は4.9%で5月から0.2ポイント悪化。それでもNYダウ終値は250ドルの大幅高。CME先物清算値は15340円。ドル円は一時100円を割り込んだが、11日朝方は100円台後半、ユーロ円は111円台前半。

 日経平均始値は268円高の15375円。高値は2時35分の15816円。安値は始値の15375円で「寄り安」。終値は601円高の15708円。

 10日の参議院選挙の結果は予想通り与党圧勝。政権基盤を固めた安倍内閣は12日に経済対策の編成を指示し、8月に内閣改造を行うと発表した。記者会見では景気刺激策に言及。為替レートは動かなくても日経平均は序盤から15400円、15500円を超えて上昇し、10時台には15600円台タッチ。11時台には完全に乗せる。後場はドル円も101円台後半まで円安が進行。バーナンキ前FRB議長が黒田総裁と会見するために日銀本店にやって来たという。ヘリコプターではなくクルマで、だが。日経平均は15700円を超えて15800円台に一時タッチしたが、終盤に108円下げて終えた。日中値幅は441円もあった。鹿児島県知事選挙の結果で懸念された電力セクターも下落は当事者の九州電力<9508>と四国電力<9507>だけ。LINEの公開価格は3300円、公開市場は東証第1部と決まった。

 日経平均終値は601.84円高の15708.82円、TOPIX終値は+45.91の1255.79。売買高は19億株、売買代金は2兆1291億円。値上がり銘柄数は1897、値下がり銘柄数は51。全33業種がプラスで、上位はその他製品、鉄鋼、証券、ガラス・土石、保険、非鉄金属など。下位は食料品、電気・ガス、情報・通信、水産・農林、空運、医薬品など。上海総合指数は0.22%高だった。

 12日の日経平均は大幅続伸。英国の次期首相は女性のメイ氏と決まり、13日に就任。週明けのヨーロッパ市場は全面高。NYダウは80ドル高でS&P500は史上最高値更新。ロンドン時間で為替の円安が102円台まで進行し、朝方の為替レートはドル円が102円台後半、ユーロ円が113円台半ば。CME先物清算値は16070円。

 日経平均始値は252円高の15961円。高値は10時49分の16237円。安値は9時1分の15956円。終値は386円高の16095円。海外マーケットのリスクオン、円安進行、「政府が脱デフレ対策に10兆円超」という報道を背景に日経平均は数分で6月24日以来の16000円超えを果たし、16100円、16200円も突破した。ドル円も103円台に乗せる。しかし16237円をピークに16100円台に下がって前場を終える。バーナンキ前FRB議長は午後、安倍首相と会見。後場は16100円台後半であまり動かなくなり、16200円にタッチできないまま2時台には高値警戒感もあるのか水準を下げて16100円を割って大引け。6月23日終値16238円を突破する「ブレグジット・ショックの下落分の全値戻し」はお預けに。しかし週初の2日間で988円も上昇した。新作スマホゲーム「ポケモンGO(Pokemon GO)」がアメリカのApp StoreでもGoogle Playでも1位になった任天堂<7974>は快進撃が止まらず、3営業日で株価は約1.5倍に。

 日経平均終値は386.83円高の16095.65円、TOPIX終値は+29.94の1285.73。売買高は26億株、売買代金は2兆7742億円で商いは少し活発に。値上がり銘柄数は1616、値下がり銘柄数は282。プラスは32業種で、上位はその他製品、その他金融、銀行、証券、保険、不動産などで、ポケモン人気爆発とバーナンキ氏来日で追加緩和期待の日。マイナスは食料品1業種だけ。上海総合指数は1.81%高だった。

 13日の日経平均は3日続伸。NYダウは120ドル高。ザラ場中も終値も史上最高値を更新した。終値は1年2ヵ月ぶり。朝方の為替レートはドル円が104円台後半、ユーロ円が116円台近辺と円安が大きく進行した。CME先物清算値は16515円。

 日経平均始値は247円高の16343円。高値は9時56分の16444円。安値は2時56分の16196円。終値は135円高の16231円。

 来日中のバーナンキ氏は前日の安倍首相との会見で「日銀にはまだ緩和手段が存在する」と発言。日経平均は始値で6月23日終値16238円を、序盤で16400円台にタッチして6月24日前場の高値16389円を突破し、TOPIX、FTSE100、NYダウと肩を並べ「ブレグジット・ショックの全値戻し」を完全達成。ここまで13営業日かかった。75日移動平均も突破。しかし10時前にピークをつけた後、16500円には届かないまま前場は水準を徐々に下げ、16400円も16300円も割り込む。ドル円も104円台の後半から前半へ円高進行。後場は為替が円安方向に反転して16300円台回復で始まったが、1時台は16200円台に逆戻りし大引け前に一時16200円を割り込む「竜頭蛇尾」な1日だった。任天堂はマイナスで快進撃ストップ。日経新聞社は前日、8月1日付で日経平均採用225種から2部落ちするシャープ<6753>を除外し、代わりにヤマハ発動機<7272>を採用すると発表した。電機1減、自動車1増。シャープは6円安、ヤマハ発動機は152円高だった。

 日経平均終値は135.78円高の16231.43円、TOPIX終値は+14.53の1300.26。売買高は27億株、売買代金は2兆8916億円。値上がり銘柄数は1277、値下がり銘柄数は597。プラスは25業種で、その上位は銀行、鉱業、輸送用機器、証券、空運、非鉄金属、ガラス・土石など。マイナスは8業種で、その下位はその他製品、陸運、医薬品、食料品、情報・通信、倉庫など。上海総合指数は0.37%高で3日続伸した。

 14日の日経平均は大幅に4日続伸。「ベージュブック」の内容は良かったが原油安を受けNYダウは前日終値付近でもみあい、結局24ドル高で4営業日続伸し史上最高値を更新したが、NASDAQはマイナスで一服感。朝方の為替レートはドル円が104円台前半、ユーロ円が115円台後半で円安も一服。CME先物清算値は16345円。