トヨタがテスラと共同開発の電気自動車「RAV4 EV」を発表

2012年05月09日 11:00

 トヨタの米国における販売会社である米国トヨタ自動車販売(TMS)が、ロサンゼルスで開催中の第26回国際電気自動車シンポジウムにおいて、テスラと共同開発した電気自動車「RAV4 EV」を発表。2012年夏以降にカリフォルニア州で発売し、3年間で約2600台を販売する。

 「RAV4 EV」は、ユーティリティー性が高く世界で430万台を販売しているRAV4のボディをベースに、テスラのEVシステムを搭載し、実走行環境で約100マイル(約160km)の走行可能距離を達成しているという。トヨタとテスラは2010年5月、電気自動車とその部品の開発、生産システム、及び生産技術に関する業務提携を行うことで基本合意。これを受けて、両社の技術陣が共同で車両開発にあたり、2010年11月のロサンゼルス・オートショーには試作車を出展していた。

 車両の生産は、RAV4への需要の高まりを受けて、その生産能力を現在の15万台から20万台へと増強することを今年3月に発表した、カナダのオンタリオ州ウッドストックのトヨタ・モーター・マニュファクチャリング・カナダで行う。

 今年3月には海外生産が前年同月比121.3%の50.1万台と4カ月連続で前年同月実績を上回り、単月として過去最高となるなど、「需要のあるところで生産する」という考えのもと、現地生産を進めているトヨタ。RAV4自体は、北米だけで約180万台を販売した現地の人気車種である。では、その電気自動車となるとどうか。電気自動車は日本では出足の鈍いものであるだけに、その動向に注目が集まるところだ。