8月1日に召集が予定される臨時国会で参院は自民党から議長、民進党から副議長が選ばれる公算だが、参院議長を巡っては自民党最大派閥の細田派の伊達忠一参院幹事長を充てる動きに対し、党内で不満がくすぶっている。
その声を鮮明にしているのが山本一太元沖縄北方担当大臣。参院議員20年のベテラン。直近のブログでは「橋本聖子参院議員会長と伊達参院議長の人事をセットで考えることには反対」と断言し「派閥の論理(数の論理)は否定しないが、参院の最高職であり、三権の長でもある参院議長を、派閥のバランスだけで選ぶようなことをしてはならない。国民からも必ずバカにされる」と自民党所属のほとんどの参院議員が支持できる選出方法をとるよう強く求めている。
山本議員は23日のブログでは「派閥の論理で推薦された参院議長候補であったとしても、そのひとが『誰が考えても三権の長にふさわしい人物』なら、いちいち文句はつけなかっただろう。ここ一連のブログも書かなかったと思う」と閣僚経験などのない伊達氏の抜擢案に対し猛烈に反発している。
「20年間、誇りを持って自民党参院議員を務めて来た政治家として、今回の議長人事案を黙って見ているわけにはいかない。参院のシンボルである参院議長に関して、参院自民党の最大派閥が提案した人事案に異論が続出している」とし「今の状況を打開するためには派閥の枠を超えた選び方があってしかるべきではないか」と提起している。自民党執行部に声がどこまで届くのか、見てみたい。(編集担当:森高龍二)