天皇陛下「過去を顧み、深い反省」戦没者追悼で

2016年08月16日 08:02

 天皇陛下は15日の終戦記念日に合わせ、都内で挙行された全国戦没者追悼式にご臨席され、「おことば」を述べられた。この中で陛下は、日本の侵略戦争や植民地支配などの歴史に間接表現で「過去を顧み、深い反省とともに」と深い反省との表現で、日本が引き起こした戦争のために犠牲となった関係国の人たちにも、政治的発言とならないよう配慮されながらも、メッセージを発信された。

 陛下は「全国戦没者追悼式に臨み、さきの大戦において、かけがえのない命を失った数多くの人々とその遺族を思い、深い悲しみを新たにいたします」と述べられた。

 そして「終戦以来、既に71年、国民のたゆみない努力により、今日の我が国の平和と繁栄が築き上げられましたが、苦難に満ちた往時をしのぶとき、感慨は今なお尽きることがありません」と述べられた。

 おことばの最後には「ここに過去を顧み、深い反省とともに、今後、戦争の惨禍が再び繰り返されないことを切に願い、全国民と共に、戦陣に散り戦禍に倒れた人々に対し、心から追悼の意を表し、世界の平和と我が国の一層の発展を祈ります」と思いを語られた。(編集担当:森高龍二)