稲田朋美防衛大臣は24日の記者会見で、南スーダンPKO活動での自衛隊派遣期間の延長を視野に「駆けつけ警護」や宿営地の「共同基地警備」を含め、訓練を25日から始めると発表した。
一方、安保法制に対する国民の理解が進んだと考えているのかとの記者団の問いには「100%十分ということは言えないかもわからないが、今この日本の安全保障環境の下において、私はこの平和安全法制が成立するということは大変意義のあることだと思う。一方で、批判や懸念の声を出される方もいらっしゃるわけなので、そこはしっかりと、私としても、これからも説明をしてまいりたい」と答えた。
会見で、稲田大臣は「平和安全法制に基づく様々な新たな任務については制定された法制度・各種部内の規制類の周知徹底、隊員教育のほか、様々な部隊が実際に訓練をするために必要な教材などの整備や教官の育成といった各種の準備を進めてきた」と語った。
そのうえで「準備作業に一定の目途がたった」とし「今後、自衛隊の各部隊において、平和安全法制に関する必要な訓練を実施することとした」と述べた。
また「日米など二国間あるいは多国間の共同訓練においても、関係国との調整の上、平和安全法制に関する必要な訓練を実施していく」とした。
また、稲田大臣は「南スーダンPKOの実施計画が延長された場合に備え、次に派遣される第11次要員は東北方面隊隷下の第9師団を基幹とし、派遣の準備を進める」と語り「25日から派遣準備訓練を開始する」と明確にした。
稲田大臣は「訓練は平和安全法制による新たな任務に関する内容も含む」とし「防衛省としては、今後とも様々な任務の遂行のための能力を高める努力を不断に行うことにより、各種の事態に適切に対応できるよう万全を期して行きたい」と述べた。
また稲田大臣は「米国をはじめとする様々な国との共同訓練においても、平和安全法制に基づく、必要な訓練を実施することは必要だというふうに思っているが、どのような内容の訓練をするかを含め、関係国との調整を、今後行っていくということになる」と語った。(編集担当:森高龍二)