中央省庁の地方移転、背景にある「都落ち感」

2016年09月09日 07:41

画・中央省庁の地方移転、背景にある「都落ち感」

中央省庁を地方に移転しようという動きがある。30日に、消費者庁は、「消費者行政新未来創造オフィス(仮称)」が徳島県に移転するにあたって、その関連する費用を7億2千万円盛り込むことを決定した。

 中央省庁を地方に移転しようという動きがある。消費者庁は「消費者行政新未来創造オフィス(仮称)」が徳島県に移転するにあたって、その関連する費用を予算に7億2千万円盛り込むことを決定した。新しいオフィスは、2017年の夏に設置される見込みだ。新オフィスでは、インターネット通販の被害に関する背景分析、また子供の事故防止に向けた取り組みなどがされる予定。

 消費者庁以外にも地方移転が決まっている省庁がある。例えば、総務省の機能の一部を和歌山県に移すことが決まっている。その「統計データ利活用センター(仮称)」では、研究機関などに統計データを提供する取り組みなどが行われる。

 他にも、文化庁が一部の機能を残して京都府に数年以内に移転することが、今年3月に決まっている。

 実は他にも移転の可能性が検討されていた庁はあった。観光庁を北海道または兵庫県に、中小企業庁を大阪府に、特許庁を大阪府か長野県に、気象庁を三重県にという動きがあったのだ。しかし、それらは見送りになっている。理由は中央官僚の反発だという説が有力だ。その反発の根底にあるのは、「都落ち感」に他ならない。特に、退官後の処遇に不安を覚える官僚が多いのではないかと言われている。

 中央省庁だけではなく、政府の研究機関・研修期間も地方移転の動きがある。例えば国立がん研究センターは山形県に連携拠点を置くことが決まっている。

 もともと、東京への一極集中を避けて地方創生をはかるという目的がある中央省庁の地方移転。しかし、今のように東京に住んでいないと本筋から外れていると感じる都落ち感が是正されないと、なかなか進まないだろう。都落ち感は、働く人自体が意識して払拭することが必要ではないだろうか。そのためには、地方という舞台でいかに輝ける人生を送ることができるのかということを一人一人が考えていかなくてはならないだろう。(編集担当:久保田雄城)