大分県警本部長が連合大分に隠しカメラ問題陳謝

2016年09月11日 09:06

 参院選挙公示前に大分県警別府署の署員が現職・野党候補を支援する連合大分東部地域協議会などが入った建物敷地内に無断で立ち入り、樹木などにカメラ2台を設置して人の出入りを隠し撮りしていた問題について、大分県警本部長は『公開質問状』を出していた連合大分に9日付けで回答するとともに「必要性・相当性が認められない撮影が行われていたものであり、心よりお詫び申し上げます」と陳謝した。

 連合大分は10日までに回答をと求めていた。撮影については「必要性・相当性が認められない」として『不適正な捜査』だと判断し、関与した警察官4人を大分地検に任意送致、監督責任で、別府警察署長ら6人を懲戒処分などにしたと報告。

 また「会館に出入りするすべての人物を撮影することはもちろん、会館に入居する団体の活動を監視する目的はなく、ビデオ撮影された人物の特定作業も一切行われていなかった」としている。あわせて『他の労働組合関連施設に対するビデオカメラの設置は一切なかった』としている。

 再発防止については(1)県警本部長により、組織的な捜査管理を徹底し、指導・教育を実施し、不適正事案の防止に万全を期すように指示(2)捜査用カメラの使用には任意捜査としての許容性の確認の徹底、捜査幹部による具体的な捜査指揮など、徹底を図る(3)設置型ビデオについては、捜査活動に使用する際、事案を所管する本部所属と事前協議することを義務付けた、と伝えた。

 プライバシー侵害についても「今回の事案では全く配慮がなされていなかったと言わざるをえない」と非を認め、「こうした事案が二度と発生しないよう、必要な教育を行っていく」と陳謝した。(編集担当:森高龍二)