安倍晋三総理は26日召集された国会で、所信表明し、外交について「日本の外交・安全保障の基軸は日米同盟。これは不変の原則」と語るとともに「日米の絆を一層強化し、希望の同盟として世界の諸課題に共に立ち向かっていく」と訴えた。
また、普天間基地の名護市辺野古への代替基地建設問題や米軍北部訓練場のヘリパッド建設問題など、沖縄と政府が抱える問題について「抑止力を維持しながら、沖縄の基地負担軽減に全力を尽くす」とし「北部訓練場、4000ヘクタールの返還20年越しで実現させる。沖縄県内の米軍施設の約2割、本土復帰後、最大の返還であります。0.96ヘクタールのヘリパッドを既存の訓練場内に移設することで、その実現が可能となる」とし「もはや先送りは許されない」と訴えた。
安倍総理は対ロシアについて「領土問題を解決し、戦後71年を経ても平和条約がない異常な状態に終止符を打ち、経済、エネルギーなど日露協力の大きな可能性を開花させる。本年中に大統領訪日を実現し、首脳同士のリーダーシップで交渉を前進させる」とした。
対韓国では「戦略的利益を共有する最も重要な隣国」とし「未来志向、相互の信頼の下に、新しい時代の協力関係を深化させていく」と表明した。
対中国では「地域の平和と繁栄、世界経済に大きな責任を持つことを共に自覚し、戦略的互恵関係の原則の下、大局的な観点から関係改善を進めていく」とした。
対北朝鮮では「核実験を強行したことは国際社会への明確な挑戦であり容認できない。弾道ミサイルの発射も繰り返しており、強く非難する」とし「挑発的な行動は北朝鮮をますます孤立させ、何の利益にもならないことを理解させるべく、国際社会と緊密に連携しながら、断固として対応していく」とした。(編集担当:森高龍二)