福島は未来エネルギーの先駆けの地にする 総理

2016年09月27日 07:03

国会は26日召集され、安倍晋三総理は「所信表明演説」を行った。演説で、安倍総理は先の参院選挙で「自由民主党と公明党の連立与党は目標の改選過半数を大きく上回る勝利を得ることができた」とし「この道を、力強く、前へ。これが、選挙で示された国民の意思」と強調。「しっかり結果を出し、国民の負託に応えていく」と安定政権での政策推進に自信を見せた。

 安倍総理は「東北では外国人宿泊者が昨年、震災前を上回った。観光先進地・東北を目指し、新たなチャレンジを支援する。福島では中間貯蔵施設の建設、除染など住民の帰還に向けた環境整備、廃炉・汚染水対策を着実に進め、未来のエネルギー社会を拓く『先駆けの地』として、新しい産業の集積を一層促進していく」と語った。

 また安倍総理は「アベノミクスの加速」へ、政策の総動員を図るとし「事業規模28兆円を超える経済対策を講じ、内需を力強く下支えする。有効求人倍率は47全ての都道府県で1倍を超えている。実質賃金もプラスに転じ、6カ月連続アップ。雇用の拡大、賃金の上昇による経済の好循環が生まれている」とし「この流れをより確かなものにする」として「本年、最低賃金を時給方式となって過去最大の25円引き上げる。時給1000円を目指し、社会全体の所得の底上げを図る」とアピールした。

 また「消費税率10%への引き上げを30カ月延期する」とし「平成31年10月の実施に向け、軽減税率導入へ準備を進める。それまでの間、逆進性対策として所得の低い世帯への給付を行う」ことも所信表明に織り込んだ。

 また社会保障の面では「無年金者対策は喫緊の課題」とし「来年度中に、年金受給資格期間を25年から10年へと短縮する。成長と分配の好循環を創り上げていく」と語った。(編集担当:森高龍二)