シャープが高画質と高音質を実現の80V型液晶テレビなど6機種発売

2012年04月19日 11:00

 シャープが、国内で市販されている液晶テレビでは最大サイズとなる80V型から40V型までの6機種をラインアップし、色表現を高める「4原色技術」を採用した、液晶テレビ”AQUOS クアトロン”Gシリーズを発売すると発表した。

 液晶パネルには、従来品同様、シャープ独自の「4原色技術」を導入している。加えて、3原色表示では約622万個のサブピクセル数なのに対し、新たに開発した「829万サブピクセル」駆動システムを採用。映像のシーンごとにサブピクセルを最適駆動させることで人物の輪郭などの細部を鮮やかに表現することを実現したという。また、同社従来機比約2倍速で映像処理する「高画質マスターエンジン プロ」や8倍速相当の動画性能を実現する「240フレッドスピード」、本機専用にチューニングした「新・AudioEngine(TM)」音声LSIの搭載により、AQUOS上位モデルにふさわしい高画質と高音質を実現しているとのこと。

 さらに、番組情報とネット情報を同じ画面上に表示する「ビジュアル モーションガイド」を新たに採用。テレビを視聴しながら、おすすめの番組や暮らしに役立つネットサービスを一覧表示し、気になる情報を簡単に選べるなど、多機能化だけでなく操作性の向上も図られている。

 2012年3月通期での液晶テレビ売上高は前年比74.7%の6000億円、販売台数も86.3%の1280万台を見込むなど、業績不審に喘ぐシャープ。32型、40型の単価下落が想像以上であり、市場が前年同期比で3割程度にまで縮小しているという。一方で、海外では、米国を中心に60型以上の大型液晶テレビが販売拡大しており、販売台数・売上金額ともに前年同期を上回っているという。北米では、60型以上の売上構成比が約6割となり、60型以上の液晶テレビシェアの70%以上がシャープであるなど、大型液晶テレビでの強みが顕著となっている。今回の新製品もこうした流れを受けたものと言えるであろう。日本の狭い住宅では、市場を席巻することは難しいかもしれないが、起死回生の一手となる商品となることを期待したい。