ホンダは10月4日に開幕した「CEATEC 2016」に、2輪車や軽トラックといった小型運搬車による小規模物流・家庭向け配達などの業務効率改善につなげるテレマティクスサービス「Honda Biz LINC」を展示・解説した。
ホンダの持つ2輪車向け情報提供技術を活かし、ゼンリンデータコム(東京都港区)と協働で開発を進めているシステムで、「Biz Linc」に登録したスマートフォンまたはタブレットの位置をGPS情報として地図上に正確に表示する。車両の位置把握など「動態管理」や実用的な「ルート検索」ができ、配達員であるドライバーには安全運転意識の向上も期待できる。
ゼンリンデータコムとの協働で、通常のナビシステムや地図アプリでは表示されない詳細な「住宅地図」でルート案内表示も行なう。これによって、配達・配送で最終となる場面でも、建物名称や居住者名が表示される「住宅地図」を使うことで業務効率のアップが図れるという。また、一方通行などの運行条件を加味したルート案内が可能となり安全運行に寄与するとも。
運用にあたって運行管理者は本店・本社で専用アプリをインストールしたタブレットで、配達ドライバーはスマートフォンで利用する。
導入を推したい企業規模は「最大で30台程度の車両を運用する配送・配達業務」規模をそうていしており、車両の一括管理を行ない、低コスト化も図る方針だ。
開発を担当している本田技術研究所によると、すでに今夏から実証実験をスタートさせており、1年以内には実用化したいとしている。デモでは、タブレットはiPadを使い、スマホはアンドロイドという組み合わせだったが、自由度は高く、Mac Book+iPhoneなど、顧客にあわせたカスタマイズが可能だという。(編集担当:吉田恒)