NTTドコモ耳の聞こえづらい方へ「みえる電話」提供

2016年11月05日 19:51

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NTTドコモは耳の聞こえづらい利用者のために「みえる電話」のトライアルサービスを開始した。

 NTTドコモ<9437>は耳の聞こえづらい利用者向けに「みえる電話」のトライアルサービスの提供を開始した。「みえる電話」は通話相手(健聴者)の発話内容をスマートフォンにテキスト表示するサービスである。テキスト表示への変換はみえる電話システムという音声認識機能を介して行われ、リアルタイムで発話内容を確認することができる。そのため、通常の会話と大きな遜色がないスピードで会話でのやりとりが可能になる。テキストで表示されているので聞き間違いのようなミスも防ぐことが可能だ。

 テキストを受け取る方(耳の聞こえづらい利用者)は専用のアプリが必要になるが、通話相手は通常の電話と操作方法は変わらない。また、通話状態の確認や音声ガイダンスも見える状態になっているので操作方法に関する安心感も強い。複雑な操作ではないので高齢者などスマートフォンの操作に慣れていない人でも比較的簡単に使うことが出来るだろう。
 
 インターネットが普及している現在でも、電話を介したコミュニケーションの機会は多い。飲食店や美容院への予約、宅配便への連絡、ガス、電気などライフラインへの問い合わせ、そしてクレジットカードを紛失した時の連絡等である。このようなやりとりを電話でしなければならないとき、耳が聞こえづらい人はスムーズにやりとりができなかったり、電話自体をやめてしまうこともあるだろう。そのような人にとって「みえる電話」は非常に便利なものである。耳の聞こえづらい利用者が家族やヘルパーに電話を代行して貰う手間を省くことができ、何度も発話内容を聞き返すという事もなくなる。また、通話相手にとっても耳の聞こえづらい利用者への配慮が行き届かないといった心配も少なくなるだろう。

 現在目覚しい発展を遂げている通信テクノロジーの進化は誰にとっても相性が良いものとは限らない。電話が生活において比重を増すことによって負担が増えるような人達もいるのである。そのような中で、「みえる電話」のようなアプリは非常に社会的意義が大きい。今後も大多数ではなく少数の人たちにとっての「便利」を追求したサービスへの展開に期待が高まっている。(編集担当:久保田雄城)