TPP「結論急ぐ必要ない」野田幹事長

2016年11月15日 08:11

 民進党の野田佳彦幹事長は14日の記者会見で、TPP承認案と関連法案について「安倍晋三総理が米国も含め、関係国に国内手続きを完了するよう要請していくような答弁を(14日の参院TPP特別委員会で)されていた。そもそも米国の民主党・共和党それぞれの大統領候補がTPPに反対するなか、日本がこの臨時国会で結論を急ぐ必要はないというのがわれわれの立場だ」と結論を急がず、審議をするよう求めた。

 また「クリントン氏よりもはるかな強い立場でTPPに反対していたトランプ氏が新しい大統領になり、レームダック・セッション(改選前勢力による年末までの残り会期中の審議)についても、ホワイトハウスも共和党の幹部も見込みがないと言っているので、安倍総理の答弁を聞いていて、むなしく聞こえた」と語った。

 また、野田幹事長は政府の「年金カット法案」に「賃金が下がったら物価が上がっていても年金を下げるというのが中心的な部分だが、賃金が下がる場合を想定して法律の枠組みを出しているにも関わらず、賃金は上がり続けるという前提の試算を出している。このように審議の参考になる資料をまったく出していないというところが言語道断」と指摘。「老後の生活の大きな比重を占める年金(のカット)がこういうやり方で簡単に法案として提出されること事態、極めて疑問を持たざるを得ない」と問題だとした。(編集担当:森高龍二)