菅義偉官房長官は１６日の記者会見で、年金制度改革法案について野党が「年金カット法案」と呼んでいることに「年金制度は老後の生活を支える意味で極めて重要な制度」としたうえで「いたずらに政局にするのではなく、将来にわたって安定して維持できるよう、与野党が垣根をこえて、互いに知恵を出し合い、議論していく事が大事」と議論の深化を期待した。
菅官房長官は「法案はいたずらに将来世代に付けを回すという無責任なものではなく、現在の受給世代に少しずつ譲って頂きながら、公的年金制度の持続可能性を高め、将来の給付水準の確保を図っていくもの」と強調。
また菅官房長官は「今回の法案をはじめ、不断の努力を重ねることによって、高齢者世代も若い世代も安心して生活できる年金制度を構築していきたい」とした。
また、国会審議の中で「丁寧に説明すれば、国民の皆さんにもご理解頂けるものと思っている」と述べた。
菅官房長官は年金カット法案との呼び方に「将来世代の年金に言及せずに、現在の年金受給世代の人たちの年金額が減少する可能性があることを捉えて『年金カット法案』という誤ったレッテル貼りをすることは国民に誤った情報を伝えることであり、控えて頂きたい」とこうした表現をけん制した。（編集担当：森高龍二）
