「年金カット法案」は与野党激突法案になる

2016年11月08日 11:07

 民進党の野田佳彦幹事長は、今国会で審議が始まっている公的年金制度の持続可能性の向上を図るための国民年金法等の一部を改正する法律案は「与野党激突法案になる」と相容れない中身だとブログで提起した。

 野田幹事長は「この法案には物価が上がっても賃金が下がれば年金額を減らす規定があるので、私たちは『年金カット法案』と呼んでいる」としたうえで「年金の最低保障機能を危うくする法案だ」とした。

 また、野田幹事長は「政府は審議の前提となる十分な試算を公表すべき」とし、政府の資料は「将来にわたって賃金が下がらないことを前提にしたもの」であることなど「国会を、そして国民をバカにしている」と、政府にとって不都合なケースの試算も含め、提示することを求めている。

 一方、年金受給に必要な支払期間を25年から10年に短縮する措置について「安倍政権の消費税の10%への引き上げ延期により、先送りされてしまうことが懸念されていたが、民進党が消費税引き上げを待たずに実施することを強く主張したことで『無年金者救済法案』として今臨時国会に提出され、11月1日の衆院本会議で可決された。これは約64万人の無年金者にとって大きな前進であり、巨大与党に対して野党の提案が実現した特筆すべき成果」としている。(編集担当:森高龍二)