カジノ懸念事項「全てこれから」やや疑問と石破氏

2016年12月18日 09:18

 石破茂前国務大臣はいわゆるカジノを含む統合リゾート法について「基本法とはいうものの常習者対策や経済効果など、懸念として指摘された事項について『すべてはこれから』という対応には、正直やや疑問なしとしません」と与党の立場からも、国民の不安や懸念に答えていない部分を認める記述をブログに書き込んだ。

 石破前国務大臣は「(1)自国民の扱いはどうなるのか(2)親族より利用制限の申告があった者をどう取り扱うのか(3)その場合、親族とはどこまでを指すべきか(4)違法性阻却はいかにして認められるのか(5)財政に対する寄与を『客が損をしたカネ』で賄うことは正しいのか等につき、もっと国民の理解が容易になるように今後努めるべきなのでしょう」と自ら提起した。

また「報道各紙が珍しく歩調を揃えて疑問を提起したことを真摯に受け止めなくてはなりません」とこの法に対する与党としての国民への説明が必要との認識を示した。

一方、野党第1党の民進党に対しては「会期末の民進党をはじめとする野党の姿勢には絶望的な気分にさせられた」と書いた。「一体何を得ようとしているのか、さっぱりわかりませんでした。あれでは国民の支持が拡大するはずがありません」と石破氏らしい、率直な感想を綴っている。結果が100%分かっている中での内閣不信任決議案提出など、国民にも理解できない対応といえよう。(編集担当:森高龍二)